2012年06月28日

★庁舎耐震化へむけ、幅広い議論とアイデアを

庁舎耐震化へむけ、幅広い議論とアイデアを

まずは、本年度の大きなテーマであります庁舎建替えについて、「巨額な予算を使っての建替えや改築ではなく、現状の施設を生かし、少ない予算でも、より効率的に市民サービスを行える庁舎を」という大見出しの中から、3点に絞り込んでプレゼンテーションさせて頂きます。

今回の庁舎建替え問題の経過について

そもそも市庁舎建替え問題は、昭和48年に建てられたこの市庁舎が来年築40年と老朽化しており、元より現在の耐震基準が制定された昭和56年以前の建物でもあることから、昨年、耐震診断が行われ、その結果、いくつか耐震補強の必要な箇所も指摘をされた、また、オフィス空間としても手狭であり、市民サービスの観点からも不都合が多々指摘されている、こうした背景の中、早急に方向性を出して行かなければならない事案です。

耐震診断を行ったK構造研究所によって、当初、耐震改修をした場合20億円、建替えの場合は40億円かかるとの概算工事見積もりが提示されましたが、20億かけての耐震改修でも建物の耐用年数が残り少ないのなら、いっそ40億かけて新築したほうが良いという議論が多かったように思います。

その後、今年3月の第一回定例議会の全員協議会では、概算工事費は耐震改修が18億円、建て替えが30億円と下方修正され、今議会の全員協議会では、それに市内11の公共施設の耐震診断および改修費約21億円を加えての、財政フレーム・シミュレーションもご提示頂きました。

そうした経過の中、私ども市議会公明党としては、低迷する社会経済の折、国民健康保険税や介護保険料の値上げを市民の皆様にお願いしている状況では、いくら市庁舎とはいえ巨額の予算を使っての建替えや改築は市民の理解を得られないと、できるだけ予算を削ってあくまでも耐震補強に絞った工事を、またはPFI手法を使っての予算計上をと提案をして参りました。

プロポーザル方式の導入

今回、そうした提案のひとつとして加えたいのが、「プロポーザル方式の導入」です。清瀬市ではプロポーザル方式は業者選定の際、度々採用されてきていますが、今回の市庁舎の建替え案件こそ、プロポーザル方式を導入し、専門家のアイデアを広く集め、選択肢の幅を広げていくべきであると思うのです(※プロポーザル方式とは、市が業者さんに対して、見積だけではなくアイデアも求めて選定していく方法)。

先般私共公明党市議団は、三重県松阪市へ視察に伺いました。松阪市は今、36才という若き山中光茂市長のもと、大変な行財政改革を推し進め、3年間で60億円の借金削減を成し遂げました。今回の視察では、山中市長によるそうした行財政改革の手法を学ぶことをテーマに、その中のひとつとして市庁舎建替えもお聴きしました。

と言いますのも、松阪市も本市同様、庁舎の建替え問題を抱え、建替えなら70億、耐震補強なら35億という議論の中、耐震補強だけで35億もかかるのなら70億で建て替えようという機運を、就任したばかりの当時33才の山中市長がプロポーザル方式によって、わずか4億円での耐震化に結着させた経過があるのです。

その概要は、建替えであれ耐震改修であれ、一度どこかに庁舎機能を移転させなければ工事ができない、そのための予算が大きな比重を占めていた、それをプロポーザルによって、移転させることなく既存の庁舎で業務を続けながら工事ができ、しかも費用も4億円ですむとの提案が大手の建設会社から出されため、それが採用されたのだそうです。

今後本件も、議員を初め、市民や専門家、多くの方々のご意見を聞き議論していくにあたり、現状の改修か建て替えかの二極論・どっちにしましょうの二者択一ではなく、まずはプロポーザル方式によって最新技術での様々なアイデアをメニューとして並べるべきであると申し上げたいのです。

無論、プロポーザルにすればすべて良い訳でなく、プロポーザル方式によって改修されたけやきホールでの事案の総括をしっかりと生かして、できるだけ広範な市民の声を聴き、満足度の高い結論になるようにして頂きたいと要望致します。

今の市庁舎
耐震性に問題のある庁舎


公共施設の適正化検証を行い施設の有効利用

続いて、「適正化検証によって公共施設の有効利用を」、また「ICT技術で役所窓口サービスの公平化を」との提案を致します。

現在の庁舎は、耐震性とともに業務空間ならびに市民サービス動線として非効率である、との意見があります。今回の庁舎を建て替えによって、これらが解消できると期待する声が多いのもまた事実です。しかしながら、今まで申し上げてきたような考え方に立てば、まずは現在市内各所にある公共施設が適正に使用されているのか、つまり使用頻度や市民ニーズとの適合など検証し、利用率の低い施設に庁舎の部署を移動させることによって業務空間を増やすことが出来るのではとの提案です。

ICT技術を駆使して利便性アップを

従来、業務は一極集中させた方が効率が良い、分散させると非効率になるとの考え方があります。もちろんこれはこれで事実でしょう。しかしながら、90年代以降、国をあげて推進されたIT化は今日では、ICTとしてより進化を遂げてきました。ICT、すなわちインフォメーション&コミュニケーションテクノロジーの略語で、従来のインフォメーションテクノロジーがハードの性能、つまり技術革新に焦点を当ててきたのに対し、インフォメーション&コミュニケーションテクノロジーでは技術の革新だけではダメだ、要はその技術を使ってどのように情報の交換ができるのか、つまりはそこで成されるコミュニケーションそのものに焦点が当てられました。

性能の良いコンピューターを置くことではなく、実のあるコミュニケーションを成立せていく技術と言ってもよいでしょう。アイパットは良い例です。操作はタッチするだけ、簡単なボタン操作で、パソコン同様、またはそれ以上のことができます。

こうしたツールを使いながら庁舎を分散させ、適正化によって庁舎部署が移動した施設はサテライトオフィスとして活用するのです。現在も、生涯学習スポーツ課や環境課など分散している部署もあるかと思います。元より、そんな広い市でもありませんので、対面しなければならない場合もものの10分程度で駆けつけることも可能です。

ipodを使ってダイレクトな庁舎サービスを

また、市民の高齢化に伴いなかなか市役所に行くことができない問題を解消するためにも、ICTによって庁舎での窓口業務を市内どこでも受けられるようにしてはいかがでしょうか。

例えば、先にも紹介しましたアイパッドを一部署に一台、願わくば全職員一台持ってもらいたいところですが、せめて係長以上は一台持って頂き、各市民センターに設けた市民窓口コーナーにもアイパッドを設置することにより、ほとんどの市民窓口サービスは可能となります。もちろん、一人くらいは職員をつけ、操作を手伝う必要はありますが、現在の市民センターにあるPC操作に比べれば格段操作性は向上します。

先の議会改革検討会でも私は議員一人一台アイパッドを持ち、議会でのペーパーレス化を図り、または市民への相談・説明ツールとしても活用すべきと提案を致しました。まずは私達議員が、議会でのICT化を図り、ICTが如何に市民サービス向上に寄与するかを実証していても良いかと思います。議会こそ老若男女の市民構成の縮図であり、機械が苦手な方もおられると推察します。如何に簡単かを試して頂きたいと思っています。

以上、庁舎建替えに関して、プロポーザル方式を導入せよ、施設の適正化検証を行い、またICT技術によって庁舎空間を増やし、市民サービスを向上せよ、以上3点、見解をお伺い致します。

【番場企画部長】
庁舎耐震化の手法について、3つのご提案をいただきました。

ひとつめの、「プロポ―ザル方式の導入」でございますが、庁舎を改修するにしても、建て替えるにしても、現在市が想定しております手法以外にも、様々な方法が考えられると思います。今後は、そうした様々な手法を検討し、幅広く議論をしていく必要があると考えております。一定の方針が固まれば、プロポ―ザル方式により、最終的な案を決める方法も、検討に値すると思っております。

2つ目に、「適正化検証によって公共施設の有効利用を」ということにつきましては、今回、庁舎のほか旧耐震基準で建てられました16施設においても耐震診断を行い、その結果により、必要に応じて耐震化を図っていくことになります。それらの耐震化の方法を考えていくうえでも、各公共施設の適正化の検証は必要になると思っておりまます。第4次行財政改革実施計画では、公共施設の再整備計画を平成26年度に検討・策定すると計画化しておりますが、今回の庁舎や16の施設の耐震化を検討するうえで、この公共施設の再整備計画について、あるいは前倒しで検討に着手する必要も、出てくるかと考えております。

3つ目に、「ICT技術で役所窓口サービスの公平化を」とのご提案でございますが、平成15年度に、電子自治体を目指すシステム構築の一環として、双方向で音声と画像が交信できる端末を「テレビ窓口きよせ」として、市役所ほか各公共施設に設置しましたが、実際には、ほとんど機能せず、平成21年度に廃止とした経緯がございます。

窓口のワンストップサービス化が求められる状況で、庁舎を分散させるには、誰もが確実に活用できる、交信端末のさらなる技術開発と、その結果としてのコストパフォーマンスの高いシステムの構築が必須であると考えております。今後、先行事例の研究など、成果の検証を十分調査研究させていただきたいと思います


【再質問】
庁舎問題については建て替えや改修、または耐震補強のみ等、いろいろが議論ありますが、まずはいろいろなメニューを出してみるということが大事だろうと思っています。そこで前回のPFIに続いて今回はプロポーザル方式を提案しました。

プロポーザル方式、つまり専門家による建て替え計画案も聞いてみたいんですね。ぶっ壊して建てるのかお金がないからただの補強なのかというのは、我々素人でもすぐ思いつくんですが、それ以外にも何か方法があるんではないかということを思います。

今回の会派の視察で伺った松阪市の場合でも、建物はそのままで仕事もしながら外側だけ着々と工事をする工法を使って庁舎の建て替えをしました。この方法なら確かに建物としては丈夫になるでしょうけれども、庁舎の中のライフライン、電気や水道、そういったものは古いままで不具合は直らないというデメリットもあります。

まずは移転してから議論を深めては

このように様々な方法を列挙し最良のものを出していけば良い。ただ、かといって地震は待ってくれません。今ここであったっておかしくない。しっかり議論を尽くせと言っている間に、火事が起こっているのにどうやって逃げようかと議論しているようなものです。そうではなく、まずは逃げることが大事です。そういう意味では、私はまずは引っ越してしまうというのもひとつの方法かなと思います。建て替えるにしても、補強するにしても、まず引っ越してしまって、ゆっくり納得のいくまで議論し決めていく。ならばどこに引っ越すんだということですが、公共施設の再検証をし空いているところに一時的に避難してはどうか。幸い今、都立清瀬東高の跡地のコミュティプラザひまわりが比較的空いています。

極論ですが、体育館だってオフィス空間として使えるんです。以前にもご紹介したかと思いますが、アスクルという会社はオフィスとして空き倉庫を利用していました。体育館ですからワンフロアなんです。だだっ広いフロアに机がばっと並んでいる。ワンフロアに机が並んでいるので、端と端は遠く行き来には当然なので、陸橋がかかっているんですね。仕事をしている上を人が歩いているんです。

要は、いろいろな知恵が、必要は知恵を生むわけですよ。

予算措置はやはりPFI

なにはともあれ、やはり先立つものはお金で、予算の措置をしなくては何を言ったって絵に描いたもちですから、私はPFIに注目をしています。今回行政で財政フレームのシミュレーションをつくって頂きました。庁舎以外の公共施設の建て替えないし補強費用の21億円と合わせて、建て替えの場合が51億円、耐震改修でも39億円。そのように50億円とか40億円の財政フレームは、シミュレーションとしてはつくって頂きましたので、その総額を工面するためのPFI手法というのが一番現実的というか、望ましい方法だと思います。

PFIの事例として、もちろん今まで市はやったことがないわけですが、何か事例として参考になるものはご存じですか。

【番場清隆企画部長】私どもで、直接市役所本庁舎そのものということでは、なかなか事例を把握してはいないところであります。それで、公共施設ということで、近隣でどなたもご存じでというところから拾いますと、杉並区の杉並公会堂が最近のPFIの事例ということでございます。

先ほども申し仕上げましたが、私たちは桑名市にPFI事例を聞きに行きました。松坂市はPFIで図書館を作った。図書館事業を展開していらっしゃる民間企業等がそこにお金を出して作ったという事例でした。

確かに市役所というと、お金を出してくださる企業というか、市役所を建てることによって自社はもうかるぞと思ってくださるような企業にはどういうところがあるのかなかなか思い付きません。ここら辺のことは、先日の予算特別委員会で質問しましたら、コンサルタントの方を派遣して頂くというご答弁があったかと思います。専門家の方にコーディネートして頂くしかないのでしょう。

清瀬の“売り”とは何か?

素人ながら私が思うに、まずは「売りはが何か」を探すことだと思います。清瀬市のメリットは何かということです。清瀬市というのは地震に強いと言われていますね、地盤が固い。それから、今回、計画停電でも停電にならなかったということも一つ。計画停電にならなかったのはたまたまなんでしょうか。何か理由があってならなかったんですか。

【絹良人総務部参事】
正式にはなかったんですけれども、東電等に聞きますと、鉄道関係の変電所関係が近くにあったということで、この沿線は。一部は病院とかいろいろあったんですけれども、鉄道関係がとまってしまうというようなことを伺いました。

【要望・質問】やはり何かそうした理由があったのでしょう。鉄道もそうでしょうし、気象衛星センターとか大林組とか病院も、それぞれは自家発電装置を持っていますけれども、そういったことも配慮の一つにあったんだろうと思います。

要するに清瀬の売りのひとつとして、例えば地震に強くて電気がとまらないということとはいえないでしょうか。

ここから私は、庁舎建て替えに組むパートナーとしては、IT関係が良いのではないかと思います。例えばデータセンターをつくりませんかと。データセンターとはコンピュータですね、そこにコンピュータがどっと並ぶ。地震に強く、電気も止まらないことは、データセンターを作る必要条件です。より補強したかったら、大林組の技術を使ってより揺れないものにしたら良い。大林組技術研究所があり、気象衛星センターもあるということは、セキュリティだっていいわけでしょう。

このようにIT関係の会社と組んで、ここにデータセンターを作って頂き、その上に市庁舎をつくるとか、こういうのも一つ手かと思います。

また、清瀬市は生産緑地が多いということも売りです。こうした緑地が将来住宅になっていく可能性というのは非常に高いわけで、住宅ニーズに合わせた会社に来てもらうのもひとつの考え方です。

このように、PFIの成否というのはアイデア次第、マッチングだと思います。うちはこれが強いんですと、だから御社に来てもらいたいというようなメリットをつくってあげない限りは成立しない。なのでどんどん民間に対しアイデアをぶつける。アプローチしていくことが大事なのではと思います。

ただ、何度も言いますように、時間はない。その意味では、まず先に引っ越してしまうというのも手ではないかなと思います。

庁舎の建て替え問題はぜひ議員も交えて。

いずれにしても、今後どういう形でやっていくにしろ、ぜひ我々議員もその議論にしっかりと加えて頂きたいと思います。我々議員が一つ一つ納得して進めていけば、我々議員からしっかりと市民の皆様にお伝えしていきます。そうではなくて、もう行政で決められたことがどんと議員に落ちてきても、市民の方には納得して頂けませんし、我々も説明し辛い。ぜひ議員も議論の中に加えていただければと思います。
※その後、「公共施設耐震化特別委員会」が設置されました。

【解説】どんな手法でどんな庁舎を建てるか、私達が訴えているのは市民との議論、そして合意形成の上で進めてほしいということです。私達議員は、市民の皆様の代表として議会を形成しているのですから、行政だけで進めていくのではなく、議員をしっかり巻き込みながら進めて頂ければと思っています。

全員が納得という訳にはもちろんいきませんが、賛否ありながらも議論の末、進めてられてくことを望みます。

今回、この庁舎耐震化問題に関しての特別委員会が作られました。私もその委員に入れて頂きましたので、いろんなプランを提案していきたいと思っています。


Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report