2012年10月17日

★市民への広報の充実へ、コミュニティFMの開設を。

行政の広報

成功する行政にとって最も重要なことは、市民への情報発信の充実

かねて私は市政運営で最も大切なこと、成功する行政にとって最も重要なことは、市民への情報発信の充実だと申し上げてきました。

現在清瀬市では、市報、ホームページ、ツイッター、イベントを主な情報発信メディアとしており、特に最近はこれらに工夫を加えて、充実した内容が大変市民の皆様に評価を頂いているところです。もちろん情報発信ツールは、多いに越したことはないと思いますが、限られた予算の中でより分かりやすく内容の充実をお図り頂いている現状は大変に素晴らしく、その意味では将来を見据えてのご提案とさせて頂きます。

市報とホームページだけでは不十分

まず現状の各メディアの整理をしてまいります。まず市報ですが、現在市内約3万3,000世帯全戸に配布されています。ターゲット層は、もちろん全市民ではありますが、紙媒体ですので、どちらかと言えば年配層がメインターゲットになってくる、しかもある年齢以上は細かい字が読みづらいということで、現役世代が中心になっているのだろうと推測します。続いて、ホームページです。月によってアクセス数は変動していますが、月平均2〜3万くらいなのでしょうか。ターゲットは圧倒的に若い世代、おそらく30から40代が中心層だと思います。インターネットの性質上、アクセス数は絶対閲覧者数ではなく、定期的にホームページを閲覧している人は人口あたり数パーセントもしくはもっと低い数になるだろうと推測します。市のツイッターには約760人のフォロワーがいますが、ほぼ人口の1パーセントですので、この数字がホームページにおいても参考になるかと思います。ちなみにツイッターのフォロワーはすべてが清瀬市民とは限りませんが、積極的に他市の情報を知りたい人の数は少ないため、ほぼ市民と考えていいでしょう。イベントはその内容によって動員も層も異なりますし、情報発信としては特殊ですので、一律な比較からは除外します。ただ、やはり対象は、その場へ足を運ぶことのできる健常な方が中心となるでしょう。

縷々のべてきましたのは、ここから漏れる層は誰なのかということです。字を読むのが億劫で、家にパソコンがなく、なかなか外へ出づらい方々、それは言うまでもなく一般的な後期高齢者の方々なのではないかと推測をいたします。

高齢者のために最適な情報ツールはラジオ

これらの方へ直接的に発信できるツールを考えたとき、真っ先に思い浮かぶのがFMコミュニティ放送、つまりラジオです。これらの方々は間違いなくラジオしかない時代に育っているため、ラジオという音声だけのメディアに慣れています。しかし現在はテレビに押され、圧倒的に聴取率が低くなっています。とは言え無くなってもいません。なぜ無くならないかと言えば、ある一定の役割を担っているからです。それは、TVなどのマスメディアでは拾うことのできない小さな話題を紹介できるからです。

例えば野球放送もテレビで放送するのは巨人戦だけ、最近はそれすらも少なくなってしまいましたが、それ以外のニーズの低いカードはラジオ放送でした。現在、テレビとラジオの住み分けで言えば、全国区で人気のあるもの、つまり広く視聴率の取れるものはテレビ、ラジオはそこから漏れた、ある限られたエリアのローカルなもの、地域性のあるものになっているのです。大多数のニーズには適っていないが、少ないとはいえある一定のニーズには適っている、いわばニッチメディアと言えると思います。

新たなFM局の開局は費用的にも難しい。であれば近隣市とFM西東京を共同運営

であればこそ、採算性を考えれば大きな予算をかけてFM放送を開局することは難しい。今回、調査としてFM西東京さんにお話をうかがいましたところ、幸い新規のFM局の開局は認可が得難い状況だそうです。よしんば認可が下りても電波塔の設置など千万円単位のお金がかかる。どちらにしても清瀬では新たなコミュニティFMの開局は難しいと言えるでしょう。

しかし現在あるFM局に相乗りさせてもらう分には充分可能性がある。それこそFM西東京は清瀬でも地域によっては聴くことができるコミュニティFMです。ただFM西東京の放送エリアは西東京市しかカバーしていません。これを清瀬でも聴けるように放送エリアを拡大し、清瀬市と西東京市のコミュニティFM局としたらどうでしょうか。しかし、清瀬まで電波を飛ばすということは、その間にある東久留米市エリアも必然的にカバーしてしまいますので、東久留米市も是非これに加わって頂き、そうなればエリア拡大に伴うアンテナ工事などの整備費用約400万円は、清瀬市と東久留米市とで折半することもできます。

これで物理的にはFM西東京を清瀬でも聴取できるようになります。しかし、いきなり番組コンテンツまでとなると費用的にもノウハウ的にも足りない点がありますので、まずは月金週5のある時間帯を買い、そこに清瀬市のスポンサーを付けて清瀬市の情報番組として放送してはいかがでしょうか。例えば月曜から金曜までの毎日3時から30分間は「清瀬街かどニュース」として様々な市のニュースを放送します。将来的には、3市やそこに小平市も加えた4市、つまり多摩六都のコミュニティFMとして、タイムテーブルにも深く関わり番組制作もし、駅前のクレアビル4階にサテライトスタジオを作れれば良いなと夢想しています。ちなみに東村山市は既に民間でコミュニティFMがありますので除外致しました。

市のご見解を伺います。

【番場企画部長】
コミュニティFMは、地域性を活かした番組の展開など、地域のきめ細かな情報を発信できるメディアとされており、多摩26市地域では、5局ほどの開設があり、清瀬市に一番、近いエリアでは、ご質問いただきましたFM西東京がございます。

このFM西東京にお願いし、放送範囲を広げてもらっては、というご提案でございますが、FM西東京に伺ったところ、現在放送が聞こえる地域でございますが、西東京市の近隣では、東久留米市、武蔵野市がそれぞれ市域の60パーセント、新座市が30パーセント、練馬区、小平市がそれぞれ、20パーセントということでございます。そのようななかで、清瀬市は中清戸、下清戸のごく一部が聞こえる地域に入っておりますが、ほぼ全域で電波が届かない状況となっております。

放送範囲を広げるということにつきましては、コミュニティ放送局は、電波法により最大送信出力が20Wに制限されておりますが、アンテナの設置などで、放送エリアを広げることは、技術論としては、可能とのことでございますが、地方都市と異なり、FM局が多数存在し、電波帯の混雑が限界に達しているといわれております首都圏では、エリアの拡大は、困難といわれております。

しかしながら、電波の混信が発生しなければ、大変、有効なツールになるという可能性がございますし、鈴木議員もご指摘のように、近隣市も密接に関係することになりますことから、広域行政圏での研究テーマとして、提案してみようかとも考えております。


【再質問】
防災の観点からもコミュニティFMは重要

時節柄で言いますと本来は、防災的観点からFMコミュニティ放送をご提案すべきなんですが、マスコミでも大きく喧伝されていますし、言わずもがなのことなので観点を変えてみました。まして防災的な観点でのみ訴えてしまうと、日ごろの番組運営が疎かになり、つまらなくなってしまいます。そうなると聴衆率も下がりますし長続きしません。とは言え、防災的観点が本当は最も大事であることは論を待ちませんので、防災ラジオの効用をぜひご専門の見地からお伺いいたし、おさらいをしたいと思います。

【絹良人総務部参事】
コミュニティFMということで、地方ではやっていらっしゃるんで、東日本でも、それでかなり元気が出たというような記事も私も見ました。

それで、一つの市だけじゃなくて、やはり議員ご質問のように、お金もかかることですし、いろんな課題もございますので、いいかなと思いますけれども。いろんな課題があるので、確かに我々防災の観点なんで、災害時の情報連絡の一つのツールとしては考えられるんですけれども、広くやっぱりFM放送ということになりますと、市民の方皆さんが和むような話題も提供するほうがいいのかなと思います。防災だけだとやはり課題もあるので、ちょっと難しいところもあるのかなと思うんですけれども、FMというとそういったような観点があるのかなと。専門家ではないですけれども、その辺でご勘弁願いたいんですけれども。

【再質問】いずれにしても専門家としては、防災放送用のラジオはぜひというところですよね。仰られたように、FM開局というのは物理的にはいろいろ難しい。FM西東京は1市をカバーするラジオ局です。そのために田無タワーというあれだけのタワーが立っているわけです。もちろんコミュニティFMだけに使っているタワーじゃありませんけれども、そういったものを清瀬市でつくるとなると、それは無理な話です。

今回、田無タワーの方にお話を伺いましたところ、新規はもうとても無理だけれども、こういう形、つまり広域行政圏として開局するなら十分可能ですよというお話も伺いましたので、ぜひこれは働きかけをして頂きたいと思います。つまり多摩六都、東村山市を除いた4市での運用をぜひお願いします。

最初私は、J:COM(※ケーブル放送)の中に清瀬市の番組を提案しようと思っていました。J:COMというのは地上デジタルになって全戸に映るものだと勘違いしていたのです。私の住む都営住宅は全戸放送なんです。もちろん一般住宅は契約世帯だけです、当たり前なんですが。しかし、全戸放送ではないとすると契約世帯というのは数が限られていますので、費用対効果の点で諦めました。ということで、ラジオはどうだろうと調べましたら、ラジオを持っている方というのは結構いるんですね。ふだん我々聞かないんですけれども、ラジオって持っている方は多い。最近は防災用懐中電灯にラジオがくっついているものもある。なので、いざFMコミュニティやろうとした場合、その基盤はあると思います。ということで、5年先なのか10年先なのかわかりませんけれども、実現に向けぜひ4市でご検討いただけたらと思います。

ブログ展開を評価。またぜひ映像にもチャレンジを

広報という意味では、私は冒頭でも申し上げましたが、今回の広報課の方々のホームページに対するいろいろな取り組みというのは本当にすばらしいと思っています。ブログ展開にしても、あれは職員の方の創意なんですか。それとも課長の発案だったんですか。

【番場清隆企画部長】
今ご質問いただきました内容は、職員からの提案でございます。

【再質問】すばらしいですね。今後の行政広報の展開としてはやはり映像も大事になってくるんだと思います。ですから、ホームページの片隅に動画の窓も一つ設けていただいて、市長がいろんなイベントに出られる姿や、またはそのイベントの様子をご紹介頂きたいと思います。その意味では広報課の中で若い人たちが映像チーム、2人1組ぐらいでポータブルのビデオカメラを持って、片一方の人がレポーターになって、やっていくようなこともぜひチャレンジいただけたらなというふうに要望を致します。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | シティプロモーション