2013年03月05日

★地域猫対策に行政のサポートを

 地域猫に行政のサポートを

猫は大変愛らしい生き物で、好きな人はもちろん、余り好きでない人にとってもどこか心の和む癒し系のペットであります。

野良猫被害は深刻

ただ、地域猫、いわゆる飼い主のいない野良猫は、その地域の方々にとってかわいいだけでは済みません。猫に餌をやっている人がおり、その食べ残しが散乱し汚い、発情期の声がうるさくて眠れない、猫のしっこやうんちが散乱し汚い、畑を荒らされ損害をこうむっている。

もとより、野良猫は繁殖に歯どめがありませんので、年々その数がふえてそうした野良猫被害は増えていきます。こうして一旦地域の方にとって迷惑な存在となってしまうと、かわいそうと餌付けをする人とそうでない人との間でトラブルにまで発展し、それが高じて殺人事件にまでなってしまうことは最近では驚かなくなりました。

先般、清瀬市ときよせ猫耳の会との共催で行われた、飼い主のいない猫対策セミナーであいさつに立たれた原田水と緑の環境課長は挨拶の中で、「野良猫はもともとペットとして人に飼われていたものであり、好き好んで野良猫になったわけではありません。また、生き物ですので、生きていくためには餌を食べ、その後、排せつもしなくてはなりません。去勢・避妊手術をしなければいけない発情期を迎え、また新しい命が誕生してしまいます。邪魔だからと命あるものを排除することはできません。しかし、先ほどのような苦情を言ってこられる方も精神的に追い詰められているのかなと推察されますので、人と猫がこれ以上、不幸な関係にならないよう、きょうのセミナーがヒントになってくれればと願っております」と仰られ、行政としても大きな課題としてとらえておられるのだなと認識をいたしました。

究極的な地域猫対策は去勢手術による自然減

このような被害に対する地域猫対策は、トイレを設置し責任を持って管理する、決まった時間に決まった猫に餌を与える、置き餌はしない、餌の食べ残しやふんだけでなく、他のごみも掃除する等がありますが、結論的には、個体数を減らしていくことに尽きます。ただし、捕まえて殺処分するのではなく、不妊去勢手術を施して繁殖させずに自然減させていくことです。

清瀬市では現状、行政としては具体的な対策はしていませんが、民間団体であるきよせ猫耳の会がボランティアを募って、先ほど申し上げました餌やトイレ、そして捕まえて不妊去勢手術まで行っています。もちろん行政からは一銭の援助も受けずに、すべて寄附や会員の方の会費、浄財で行っています。

清瀬の地域猫対策を担う“きよせ猫耳の会”

そもそも猫耳の会は、一昨年12月に飼い主のいない猫を考えるおしゃべり会として開いた懇談会がきっかけで、昨年3月に市内在住の松田容子会長を中心に、きよせ飼い主のいない猫を考える会として発足。以来今日まで1年半の間に雄31匹、雌40匹に去勢手術を実施。会長の松田さん個人としても、平成18年からお一人で猫の捕獲や管理などのボランティア活動をされ、現在もご自宅では病気やけがをした猫を預かっておられます。

もちろんこうした地域猫問題は、猫好きな方々だけの問題ではなく、地域環境の問題である以上、松田さんお一人、または民間の猫耳の会だけにお任せしてよい問題でもありません。ぜひ行政として去勢費用の助成など何らかの金銭的、また物資的な援助とともに今回のセミナー開催のような普及啓発活動、またはボランティアの育成やお悩みの方の対策検討会など、より積極的で自発的な活動をお願い申し上げるものです。

行政による地域猫対策の趨勢は去勢費の助成

ちなみに、都内の行政で不妊去勢手術の助成を実施していないのは、23区では中野区だけ、26市では11市となっており、やはり行政としてボランティアを補完する形での助成が趨勢となっております。

助成額や助成対象など具体的な方法はまた別途ご検討いただきたいと思いますが、ぜひ前向きにご検討いただければと思います。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
議員ご指摘のとおり、地域猫につきましては、現在、社会問題化しております飼い主のいない猫、または野良猫による被害を地域の問題としてとらえ、猫も命のあるものだという考え方から、地域にお住まいの皆様のご理解のもとに地域で適正に管理された猫のことであり、最終的には共生しながら数を減らしていくことになると理解をしております。

この飼い主のいない猫に対する苦情は、市役所のほうでも年間数十件ございまして、内容といたしましては、餌をやっている人がいるので猫が集まってくるだとか、庭で野良猫が子どもを生んでしまって困っている、発情期の声がうるさくて眠れないなどがございます。

苦情を言ってこられる方の中には、精神的に追い詰められ、地域の猫の活動をしている方とのトラブルに発展するなど、市としても地域猫の意味や意義をボランティアの方々と啓発、理解を求めていく必要があると強く感じております。

そのような中、先日、きよせ猫耳の会との共催により、NPО法人ねこだすけ代表理事と練馬区保健所の職員の方を講師にお迎えし、飼い主のいない猫対策セミナーを開催いたしました。参加者の中には、とても役に立ち今後に生かしたい、活動内容について非常に参考になったなどのご意見があり、地域猫活動を実施している方々からは、苦情者が応援者に変わったなどの報告もあり、このセミナーの成果があったものだと考えておりますので、市といたしましても、今後、このような啓発活動に一層の協力をしてまいりたいと考えております。

いずれにいたしましても、飼い主のいない猫を減らすためには、不妊去勢手術は現在考え得る最も有効な手段とは認識しておりますが、その助成となりますと、市民の税金を投入するため、まずは地域猫に対する理解を広める活動を積極的に行い、その後、反響等を見ながら、さらに各市の実施状況を考慮しながら検討できればと考えております。

【再質問】
飼い主のいる猫への去勢費の助成ストップは当然

要するに平成21年の補助金適正化検討委員会において、これがストップになった、打ち切りになったわけですね。それまで去勢費用の助成というのは飼い主のいる飼い猫、飼い犬に対する去勢手術の助成をしていたと。飼い主のいる猫や犬に去勢をするというのは、それはやっぱり飼い主にしていただくべきで、そこで検討委員会の方々のご判断というのは間違っていなかったと思うんですね。市民の税金を投入するわけですから、そんな飼い主がいる猫にわざわざ去勢費用を補助するのはいかがなものかというのはもっともだったと思います。

地域猫の認知度アップを担った“きよせ猫耳の会”

そしてまた、もっともっと認知度を高めた後に去勢費の助成をしていくんだというふうになったこの2年間だったかと思います。行政としては、この2年間、いろいろお手伝いいただいたり、または課の中の非常に熱心にやってくださっている職員の方を中心にさまざまなご検討をいただいてきたと思うのですが、実質的にはその中で飼い主のいない猫に対する認知度アップということを一生懸命やられたのは、きよせ猫耳の会であり、なかんずく松田容子会長なんですね。この方なくして、やっぱり猫耳の会というのは野良対策というのは進んでこなかったという実情があるわけです。

松田さんご自身も健康がすぐれない中、家の中に捕獲用のケージをいっぱい置いていたり、そうした命を削り財産を削り余暇を削り、さまざまなことをこれに費やしてきた。それはただ単に猫が好きだから好きでやっているんでしょうということじゃないわけですよ。野良猫で被害をこうむっているのは地域の方々ですから、そういう意味では、地域猫についての認知度は、私は非常に、松田さんの、または猫耳の会のご苦労によって高まっていったんじゃないかなというふうに思います。

猫耳の会の松田会長に聞きましたら、やっぱりこうした野良猫のボランティアの会が2年間も続くというのは、ひとつやっぱり異例なことだそうです。本来、こういうことというのは、すぐに雲散霧消しちゃうんだそうです。これが2年間も続いてきていて、そしてまたメンバーも育ってきている。ひとつの野良猫に対する、さっき私がるる申し上げましたけれども、対処法とかそういったことを含めてやってきている。

そしてまた、私の住まう野塩団地にもボランティアの野良猫を考える会がボランティアの会として発足をしました。これもやっぱり2年間の松田さん率いる猫耳の会の活動の一つのたまものだというふうに思っているんですね。

こうしたことも含めて、副市長、何か“猫耳の会”へ激励のお言葉でもあればいただきたいんですが。
【答弁/中澤弘行副市長】
地域猫の問題につきましては、平成20年に市議会に請願が出されております。その内容を見てみますと、行政、それから住民、ボランティアの三者が一体となって行う活動であり、保護、それから去勢避妊手術、リターン、返還ですね、送り返すことにより飼い主のいない猫を減らし、地域全体の周知を行って管理していくことが必要であるということです。それに伴いまして、最終的には去勢避妊手術費の助成の予算確保ということで請願をいただいておりまして、請願が採択をされております。

これを受けまして、先ほどお話がありましたように、飼い主のいない猫対策検討委員会というのが設置をされまして、数回に及ぶ検討を重ねてきました。

この報告書、これは22年3月に報告をいただいているんですけれども、それを見ますと、例えば今後の取り組みという中に、啓発活動の推進だとか、啓発用パンフレットの作成だとか、あるいは講演会・イベントの開催等がご報告をなされております。

そこの最後にも、やはり去勢避妊手術、これは現在、先ほどお話しいただきましたように、ボランティアの皆さんのいろいろ自己負担で行わている状況でございますけれども、やはりそうした市民啓発を行った後は、どうしても最後は行政からの費用の助成をお願いしたいという、そういった報告はなされてきております。

この間、猫耳の会の皆さんには、本当にご努力をいただいて、啓発活動をやってこられたりしてきておりますけれども、相変わらずやはり市のほうに地域の皆さんからいろいろな苦情、ふんの状況だとか、それから鳴き声がうるさいだとか、そういう苦情をいただいて、やはりかなり地域では問題が起きているようでございます。最終的には、やはり避妊とか不妊手術が必要なのではないかというふうに思っております。

現在、松田さんを初め、皆さんの自己負担等でそういった対応をされていることに対して、我々も本当に心苦しい思いでいっぱいでございます。では今後、どうするのかということで、引き続き、会の皆さんにご努力をいただくというのも非常に心苦しいところがございますので、市としましても、引き続き、まずは市民の皆さんの啓発活動を続けていく、意識を高めていくことが必要ですし、それとともに、不妊だとか去勢の手術の助成というのはやっぱり必要性を感じておりますので、来年度予算で対応させていただきたいというふうに考えております。

【再質問】
対応していただけると、予算化していただけるということで、よろしいですかね。ありがとうございます。

25年度に去勢費用を予算化、決定

お金をつけていただいただけでは、野良猫対策は終わりませんでね、捕まえなければいけないし、病院に連れていかなければいけないし、そしてまたしつけもしなければいけない、餌の問題もある、排せつ物の処理の問題もある。そういった意味では、市民協働で猫耳の会と一緒にやっていかなければいけませんので、ぜひとも今回、そのご決断ありがとうございます。しっかり頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。

去勢された地域猫
野塩団地の地域猫。去勢した印である耳のカットが



Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report