2013年05月13日

★映画やTVのロケを誘致し、地域振興の起爆剤に

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これは、さきのシティセールス、いかに清瀬市の魅力をアピールし、または再発見していけるかということについてと同じ目的です。

この件は、フィルムコミッションとして、渋谷のぶゆき議員を中心に何度も議会で取り上げられておりますが、この件はやはり父の職業柄、私も一度は取り上げねばならないと思いますし、私自身も20代のころはエキストラや端役の俳優を派遣するプロダクションに所属し、私はイベント制作の仕事をしていましたが、テレビや映画の制作現場をかいま見てきた経験上、ぜひ取り上げさせていただきたいと思います。

ロケーションボックスは、言うまでもなくテレビや映画のロケーション、つまり、スタジオ外撮影のお手伝いをする機関のことです。最近では、東京都を初めとして、さまざまな行政がシティセールスの一環としてこの事業を行っていますので、どのまちであれマンパワーさえあれば始められる事業です。そして、これまでも、清瀬市がいかにロケーションの場所として自然豊かな景勝の地であるかという観点から取り上げられてきました。

今回、私はそうした観点からとは違う切り口でアピールしたいと思います。

これまでのロケ地の誘致は、こちらの要望、我がまちを撮影現場にしてほしいということがまずあり、そのためには、ついてはエキストラの手配も代行します、他の撮影現場の交渉も代行します等、便宜を図って差し上げる、いわば無理を言ってお願いする立場であったと思います。しかし、我が市は必ずしも無理を言ってお願いする立場でもないのではないか。つまり、制作会社から撮影させてください、使わせてくださいとお願いされるくらいに、実は清瀬市はロケーションボックスに向いているのではと思っているのです。

といいますのも、清瀬市には例えば学校や病院を舞台にしたものを撮影する場合、提供できる施設があるということです。コミュニティプラザひまわりは本物の高校ですし、梅園の清瀬園もそうです。また、病院も多数ある。このように、学園物や病院を舞台とした作品をつくる際には、本物の環境を提供できる。また、もしエキストラの手配が必要になっても、市内に大勢いる大学生に声かけすることもできます。ロケの場合、何が大変といって、人の手配ほど大変なことはありません。その意味では、地元に大勢の若者がいるという利点は見逃せません。もちろん、撮影に必要とされるエキストラが若者ばかりとは限りませんが、お年寄りも若者以上にいっぱいいます。しかも、清瀬市は高速道路のインターからも近く、都心から小一時間ほどで来ることができる。東映東京撮影所からも近い。

ともかく、シティセールスという点では、効果のある手法です。何より、市民が我が市を好きになりますし、誇りを持てると思います。ぜひ今後の研究テーマにしていただければと思います。

【答弁/番場清隆企画部長】
ロケ誘致により、積極的に映画やテレビドラマに市内の施設などを提供し、制作された作品を通じて清瀬の魅力を広く発信していくことは、清瀬市のPRや地域経済の活性につながると思っております。最近では、多摩地域で武蔵野市、日野市、八王子市、立川市、多摩市、府中市、福生市、国分寺市の8市に、観光協会やNPO法人、市民団体が事務局となるフィルムコミッションが設立されており、比較的都心からも近い立地条件を生かしたロケ誘致に成功しているようでございます。

しかしながら、その活動には、鈴木議員ご指摘のとおり、ロケ班のための制作者へのロケ地情報の提供や、撮影許可申請の代行、ロケの立ち会い、さらには食事や宿泊施設の手配、エキストラの手配などのサポート体制が必要となっており、まさに多大なマンパワーを要するものとなっております。

現在、ロケ誘致を成功させている多くのフィルムコミッションが、この活動をサポートすべく、ボランティアとして多くの市民の方々のご参加を得て、ロケ現場での立ち会いや、エキストラとして映像制作の過程にかかわることで、郷土愛の醸成はもとより、さらにその作品を見た多くの市民が活動に参加するという市民協働のよい循環が生まれているようでございまして、このようなことがロケ誘致の必須の条件であるとも言えると思っております。

このため、清瀬市でロケ誘致を実現していくためには、過去の議会でもお答えしておりますように、行政だけでの体制づくりは難しいと考えており、市民の皆さんの盛り上がりと、マンパワーは不可欠であると思っております。清瀬市といたしましては、鈴木議員のご提案の趣旨も踏まえ、余り人手を要しない形での誘致展開ができないか、商工会青年部や青年会議所の皆さんがかつて検討していた経緯もありますことから、まず最初に何ができるのかを、商工会やJCが検討してきた内容を見せていただきながら研究してまいりたいと考えております。
 
【再質問】
実は、私自身の経歴もそうなんですけれども、私は議員になる前にいた病院でも、病院をロケに使わせてくれという問い合わせが、そうですね、多分、年間3、4回あるんですよ。ロケハンに来られて、見て、がっかりして帰られるということもよくありました。私がいた病院は、ちょっと建物が古いので、天井が低かったり奥行きがなかったりで、ちょっと撮影には不向きだだったのです。

そういう意味では、さっきも言ったように、制作サイドはロケ地を探しているわけです、どこを使えるかなと。病院をネタにするときに、昭島病院というのがありまして、そこはもうきれいな病院で、「Around 40」だったかな、天海祐希さんという女優が出たドラマがあって、アラフォーというのが流行になりましたけれども、それを撮影した現場なんですが、もう、だから、病院だったら昭島病院というふうに、毎回同じところというのはやはり使いたくないんですよ、制作サイドは。やはりいろいろなところを使いたいと思っていますし、だから、そういった意味では、もう制作サイドはいつもロケーションの最適地を探しているということがあります。

先ほど、部長がおっしゃられたように、もう本当にこっちから「ぜひ来てください」と言うと、「じゃ、あれもします。これもします」と言わなきゃいけない。してあげなきゃ来ないよ、みたいな。そうじゃなくて、「いやいや、もう貸してあげますよ、しようがないから」と言うと、「いやいや、もうお弁当なんて自分で買ってきますよ」とか、そういう話なんですね。もう立ち会いだけで済むみたいなことが、間々あると思います。

先ほど言いましたように、学校物にするには、もう誰にも迷惑をかけなくてもいいところがありますし、制作サイドからすると、シリーズ物だったらいいですよ。「金八先生」みたいにずっとやるのなら、もうスタジオの中にそういうセットをつくってやるんでしょうけれども、単発物でちょっとだけ使うんだったら、そんな、スタジオに一々セットなんかをつくっていられないので、撮影に来たいわけですね、既存のものを使って。そういった意味では、窓口さえあれば、「うちは何もしないけれども、貸すだけならいいですか」と言ったら、「ぜひ貸してください」と言うと思うんですよ。

私は、そういう意味では、東京ロケーションボックスという東京都がやっているロケーションボックスに、まず施設だけを、窓口をお借りして、そこに登録しておくということだけでもいいような気はします。特に、「うちはもう、すみません、人数がいないので、あれこれできません」という注釈つきで、まずはそういうことで登録だけしておいて、撮影に使っていただくというようなこともできたらいいかなと思います。

あと、もう一つ、コミュニティプラザとか、さっき言ったような建物、箱物だけじゃなくて、やはりひまわりフェスティバルですね。ヒマワリがいっぱい咲いたあの現場を、何かロケに使いませんかというようなこと。そういう意味では、私、ヒマワリ畑を使った何か企画を市民公募して、きのう、「ヒマワリ畑でつかまえて」というお話がありましたけれども、ああいうようなラブロマンスを、ちょっと簡単なプロットをつくって、誰か、是枝監督でもちょっと、ぜひこれを使ってくださいと。「河童のクゥと夏休み」もそうじゃないですか。一つの着想からどんどん膨らんでいって、東久留米市を舞台にしたアニメーションができたというのと同じように、一つの小さな企画が大きなものを生んでいくということは間々あることなので、ぜひロケーションボックス、もし登録をしていくようなことがあるなら、清瀬のヒマワリ畑もぜひ登録していただけると、またおもしろいなというふうに思います。

【解説】この一般質問の後、役所全体としてはこうした取り組みははないが、各所管課では個別に東京ロケーションボックスに登録していることがわかり、引き続き予算特別委員会にてそれを広報課でまとめてサイトアップしてほしいと要望しました。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | シティプロモーション