2015年04月09日

★野塩団地の建て替えに伴う周辺設備の整備を【H27年3月議会】

野塩団地の建て替えに伴う周辺設備の整備を

いよいよ都営野塩団地は本年5月より建て替え工事が始まります。思えば、昭和38年に建設され今年で52年目となる野塩団地は、18年ほど前に最初の建て替え工事が始まり、団地の東西にある2階屋のテラス棟はすべて高層になったものの、4階ないし5階のアパート棟は自治会の建替え反対要請により中断されてしまいました。しかしながら、高齢化した住民の強い建て替えへの声、あまつさえ3・11による耐震性への不安に怯える声を受けて、3年前より公式非公式に建て替え再開の可能性を打診、その後、自治会として正式に建て替え要請を決議し、都に対して陳情。その結果、建て替え計画を再開して頂くことになりました。そして、昨年度は基礎設計、今年度は実施設計を行い、年度が変わってこの5月から工事着工となったのです。今、野塩団地住民は、大きな喜びに包まれています。

建て替わる野塩団地
今年建て替えが着工する野塩団地の古い棟

言うまでもなく、野塩団地は市内でも一二を争う高齢化率の高い団地です。住民の多くが、高齢者であり、独居、認知、買い物、孤独死、社会の諸問題はすべてここ野塩団地に見ることができます。

そんな野塩団地ですが、そうした高齢化に伴う諸問題の解決策の糸口もちゃんとここにはあります。それは、ここを拠点とする老人会・むらさき会の存在です。むらさき会は中原会長を中心にみなさん楽しく生き生きと活動をされ、この2年間でNHKの全国放送に2度3度取り上げられるほどのモデル団体です。

憩いの家の改築も住民ニーズに合わせて
今回の建替え計画では、そうした高齢者の方々、なかんずくむらさき会の笑顔の拠点となっている「憩いの家」も、新しい棟が建設されるその該当箇所となっています。箇所の工事予定は平成32年ですので、使えなくなるのは5年後になりますが、このむらさき会の方々の活動が停滞することがないよう、ご配慮頂きたいと思います。そこでまず市は新しくなる野塩団地の、新しい「憩いの家」の建設計画をお持ちなのかどうか伺います。

野塩団地老人憩いの家
老朽化した野塩団地の憩いの家


西の急な坂に休憩ポイントの増設を
そして、今回の建替えを機に、現在高齢者の多くが困っていること二点について、改善の提案致します。まずひとつは、野塩団地西側にある坂に休憩箇所を増設して頂きたいということです。野塩団地は谷底にあるため、そこから出るためにはいくつかの坂を利用するしかありません。しかも商店や駅などに最も便利の良い坂が最も急な西の坂なのです。現在、第四保育園脇の緩やかな坂には二つの休憩ポイントがありますが、西の急な坂はそちらよりも短いためか、一か所しか休憩ポイントがありません。これまで私の知る限りでも、この坂を上りきったところで体調を悪くされた方が何人もいらっしゃるほどの急こう配です。是非、休憩ポイントの増設再配置をお願い致します。

野塩団地西の急な坂
野塩団地西の急な坂


工事に合わせてきよバスのバス停を移設または増設を
二点目は、きよバス停留所です。現在、団地内には団地中央の公園にきよバス停留所がありますが、ここが今回建て替え工事の行われる場所なのです。この5月以降、この公園には工事用のフェンスが立てられることと思いますが、工事車両の行き交うそのフェンスの前に停留所を存続させることは極めて危険であるため、私は停留所を東側に移設することが自然な流れだろうと思っています。しかし、そうなると今度は団地西側住民にとって、現状の場所でさえ遠いのに、もっと遠くなってしまいます。であれば、工事期間中に限って、停留所の位置を東側に移設すると同時に、西側にももうひとつ停留所を仮設して頂けないでしょうか。

一切の工事が終了するのは、平成33年11月予定となっています。それまでの6年間を二ヶ所の停留所で運用し、建て替え後は団地内もまた新たな配置となっていることから、その時に最も良い箇所を再検討するということにして頂ければと思います。
【黒田和雄都市整備部長】
初めに、都営野塩団地の建て替えに伴う周辺設備の改修をについてでございますが、ご質問の一つ目の新しい老人いこいの家の建設計画につきましては、東京都は今後、住宅棟の建て替えについての住民説明会を開いたり、本市と連携を持って進めると伺っておりますことから、鈴木議員の言われるとおり、老人会や住民の皆様のご意見を聞くなど、今後必要に応じて調整や要望をしてまいります。

二つ目に、都営野塩団地西側にある坂への休憩箇所の増設についてでございますが、現在、東側の第4保育園脇の坂には、都営住宅敷地内部に簡易なベンチを3か所設置しており、西側の坂には1か所設置されております。ご要望の増設となりますと、さらにその坂の南側上部のガードレール設置箇所にスペースを養生しての増設も考えられますが、いずれにいたしましても、都営住宅敷地内部になりますので、東京都へお話をしてみたいと考えております。

三つ目は、きよバスのバス停、都営野塩団地の東側への移設と西側への増設とのことでございますが、東京都によりますと、道路整備の工事予定は平成30年度から平成32年度と伺っており、現在までに東京都と交通管理者、設計業者、本市の道路整備所管課との二度の事前協議をしてまいりましたが、きよバスのバス停等の詳細な協議までは至っておりません。

しかし、この都営野塩団地の建て替えは、住民説明会の資料にもあるように、平成27年5月からとなっておりますことから、現バス停の仮の移設等につきましては、工事車両の搬入箇所の付近の安全対策などを含め、早目に関係機関と調整していきたいと考えております。

また、ご要望の西側へのもう一か所、バス停の増設ということにつきましては、これから行われる都営野塩団地の建て替え等が全て終了し、住民の方々の生活が安定してきたころを見計らい、コミュニティバスの利用者のご意見を聞きながら考えていきたいと思います。
いこいの家はバリアフリー設計に
ぜひ、いこいの家については、むらさき会や住民の皆様のご意見をぜひ聞いていただいてやっていただければと思います。当たり前のことですが、例えばバリアフリーにしてほしいとか、または現状は今、畳ですが、もう座るのも椅子じゃないと耐えられないので、ぜひフロアにしていただきたいということをご要望いただきたいと思うんです。

現状の設計図を見ると、第1期のA棟というところが公園に建ちますが、そこが中央なんですよ。いこいの家は給水塔を挟んでありますから、いこいの家を壊すときには、もう既にいこいの家は新しいのができていなければいけないわけで、そうなってくると、第1期でやるA棟か第2期のB棟か、どちらかになるんですね。そこの空いたスペースにということを考えると、ないように思うんです。そこら辺、何か設計協議に加われるようであれば、ぜひご要望いただければと思います。

きよバスのバス停は団地西側こそ必要
それからコミュニティバスの停留所についてですが、つまり西側増設というのは、架設の停留所を東に持ってくると、西側の人が遠くなってしまうんですよ。東側の人というのは、明治薬科大学の停留所と近いので、明治薬科大学の停留所を使う人も多いんです。だから、より近い東側の人はどっちも近くなっちゃうということになるので、西側にも架設で1個、工事期間中だけつけてくださいというお願いなんです。ぜひこれもご検討ください。

野塩団地北側の河畔の立ち入り禁止解除を
それから都営野塩団地建て替えに伴う周辺設備の整備をということなので、かつて私は崖線側に湧水公園、湧き水を使った公園をというお願いをしたのですが、今回またちょっと変わって、都営野塩団地の北側にある柳瀬川の河畔は、現状今立ち入り禁止なんですが、同じ柳瀬川の河畔にある都の台田団地、中里団地、この二つとも河原に行けるようになっているんです。立ち入り禁止になっていないんですね。

都営野塩団地は、柳瀬川の河畔にまさに近いのに、立ち入り禁止なんですよ。これは考えてみれば変な話なので、そこに公園をつくるかどうかはともかく、柳瀬川の河畔に行って親水、水と親しめる、遊べるような空間を、公園整備するかどうかはともかく、してもらいたいと思うんです。

それができた暁には、今やっている柳瀬川と空堀川の合流地点から明治薬科大学の北側を通って、そこまでつながる柳瀬川回廊を整備をしていただければ、清いせせらぎの清瀬の柳瀬川を使った、一つの自然を大事にするモデルコースの完成ということになってくるかと思います。ぜひこの点をお願いいたします。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | シティデザイン・その他