2016年05月08日
★思い切った交通規制で歩行者の安全確保を/平成27年度12月議会

歩行者の安全確保のために一方通告にしては
近年、ドライバーの高齢化や交通ルール違反などにより、思いもかけぬ事故が多発しています。そうした中、清瀬市内でも危険な箇所がこれまで何度も指摘されてきました。歩行者の安全確保のためには歩道の整備が不可欠であり、そのためには道路の幅員の拡張が必要です。ですが、現状、道路幅員の拡張は地権者との交渉事であり、簡単なことではありません。そこで、こうした幅員が狭く、交通量の多い住宅地の道路は、思い切って一方通行として歩道の確保を図ってはいかがでしょうか。
芝小の通学路が大変危険
その候補地として、例えば芝山交差点から小金井街道、すみれ保育園への道は芝山小学校の通学路にもなっており、朝の時間帯は行き交う車の中を子どもたちが大変に危険な思いをして歩いています。

とても危険な芝山交差点
芝山小学校PTAでは、これまで数え切れないほど、ここを危険箇所として本市に対して改善要望を出し、通学時間帯には父母が立つなど安全対策に努めてきました。しかし、近年の傾向として、ドライバーの側の不注意による事故では、あれだけ狭い道路ではひとたまりもありません。当該道路は、芝山交差点から一つ目の信号である郵政宿舎のところまでが歩道がなく、それから先、小金井街道までは歩道が整備されています。したがいまして、一方通行とするのは、芝山交差点から信号までの約340メートル、通行量は芝山交差点から小金井街道方向が多いために、その方向を一方通行とし、逆に小金井街道から入ってきた場合は、郵政宿舎から先は一方通行出口のため、左折迂回となります。

清富士交差点も危険なところ
また、ほかの場所でも、松山の清富士の交差点から梅園駐在所へと向かう道路のうち、清瀬高校までの約85メートル区間も歩道のない危険箇所となります。この箇所の件も、これまで議会で何度も提起されてきましたが、一向に解決策がありません。これら幅員拡張ができない危険道路は、道路規制によって安全を図るしかないのではないかと思います。
下宿三丁目地域も危険
また同じ観点から、武蔵野線北側の下宿三丁目住宅地内の道路は、今後の開発等により交通量の増加は懸念されているところですが、現状でも、大型車の通行規制があるとはいえ、大き目の車も通っていることから、その規制の範囲を中型車までに拡大し、住民の安全を確保していくべきであると思います。
いずれにしても、小さな面積の中を多くのお年寄りが住まう我が清瀬市にあって、安心して歩いて暮らせるまちづくりを目指すべきであり、そうであればこそ安心して子育てもできるまちを標榜できるのではないかと思います。ご所見をお伺いいたします。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】一方通行にするための条件は
ここ数年、高齢者の運転する自動車が歩道を走行することによる死亡事故や高速道路の逆走、ルールを無視した自転車走行での事故に対する高額な賠償など、さまざまな交通事故が多発しております。
そのような中、歩行者の安全対策の一つとして、歩道の整備は議員のおっしゃるとおり確実に安全確保ができる方法であると思います。しかし、ご承知のとおり、歩道の整備となりますと、道路の拡幅を伴う用地の取得が必要になることや、既に住宅地が形成されている地域においては、場合によっては住宅の移転補償にまで及ぶなど、多大な費用を伴うなど課題も多くございます。
ご提案の芝山小学校前交差点から小金井街道に抜ける道路や、清瀬高校入り口交差点から梅園駐在所交差点方向への道路を思い切って一方通行の規制を行い、歩行者の安全確保を図ってはというご提案についてでございますが、道路交通法によりますと、一方通行の対象道路は幾つかの条件がございます。
特にご指摘の場所につきましては、車両の双方通行については、一部を除きどちらの道路も十分な幅員があることや、以前より多くの住民の方々が居住している住宅地の中を通っている道路であることから、それらに一方通行という規制をかけることにより、逆に迂回する車両が新たな交通障害を生じさせるおそれがあるなど、付近の住民の方々に対し、一方通行になることにご理解していただくことは非常に難しいのではないかと思います。
次に、武蔵野線北側下宿三丁目住宅地を抜ける道路の大型車規制の見直しについてのご提案でございますが、この場所につきましては以前より多くの要望を伺っているところであり、これまでも住宅地内への道路の車両の流入を少しでも減少させるため、JR側への車両の誘導を促す看板の設置や、大型車両の進入規制を実施してまいりました。
具体的には、当該道路は積載量5トン以上、もしくは車両総量8トン以上の車両は通行できないこととなっております。
ご提案の、この規制をさらに厳しく、中型車両をも規制することになりますと、宅急便の車両なども対象になるため、住宅の住民の方々の生活に支障を来すおそれもございます。
しかし、この場所につきましては、以前よりご紹介しているように、今後、新座市の区画整理事業が終了しますと、大型車両を含めた車両の清瀬市域への流入も増加する可能性も十分考えられますことから、交通管理者へ現状の交通ルールの徹底と、その取り締まりの強化をお願いするとともに、現在進行中の新座市の区画整理事業の中でも、完成後の清瀬市内への車両の流入をコントロールしていただくような対策を、新座市とも調整してまいりたいと思います。
また、現在、市境に川越街道からの車両をJRの側道方向へ誘導する迂回路の検討もしており、地権者とも話を始めております。
このように、今後も当該地域につきましてはできる限りの安全対策を実施してまいりますので、ご理解いただきたいと思います。
交通規制というのは市じゃなくて警察の所管ですから、本市がどうこうということはもちろんないわけですが、さっき部長から、一方通行にする交通規制にはさまざまな条件があり、今現在あそこについては十分な幅員があるから、他の道路に交通障害をさせる可能性があるとか、地域住民がどう言っているのかということも当然あるし、そういう難しい条件があるとお話しいただきましたが、一方通行にするには、何かこういう条件がないとだめですよという詳しい諸条件というのはあるものでしょうか。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】芝小からの改善要望はあったか
一方通行の規制を行うための条件ですが、警察庁の交通規制基準というのがございまして、その中に、一方通行にするための法的な根拠だとか、対象道路については、例えばこういったものが対象になりますということで9項目ほど挙げております。
この9項目はどれか一つ該当すればいいんですが、では実際に実施するに当たって、その実施するに当たる留意事項として9項目ほど、同じようなことを挙げております。これにつきましては全てがちゃんと達成できなければいけないというかなり厳しい条件がございます。
先ほど議員がおっしゃった、ご提案の場所につきましては特にそうなんですが、住宅がかなり密集している部分なので、沿線道路の方はいいとしても、では奥の方はどうなるのかということで、総意が必要だと交通管理者は申し上げておりました。
先ほどから言っているように、芝山小学校のPTAや学校は、もう何しろあそこの地域は長年の懸案でして、私もさまざまな父兄の方から何とかならないかというお話は本当によく聞くんですね。ハードの面でセットバックをしてということは、それは無理ですよ、どう考えたって。そうなると、十分な幅員があるというお話でしたが、すれ違うには、徐行して何とかすれ違うことはできるんでしょうが、その上で子どもたちが通学するとなると、これはもう十分とは言えない、非常に危険な場所だと思っています。
具体的に、芝山小学校から本市に、この当該地について、今まで要望があった経緯はありますか。
【答弁/絹良人教育部長】
ご指摘のとおりご要望もいただいておりますし、スクールガードリーダーが危険箇所の点検をしたときもたびたび指摘されているところでございます。
学校では、該当箇所がご指摘のように道路幅員が狭く、車両の交差する際、道路の端に歩行者のスペースが狭くなるので、児童あるいは保護者の方に注意喚起ならびに交通安全上の指導を徹底するようにしております。ただ、状況が状況なので、さらなる注意をお願いしているとともに、保護者の方もパトロールの中で重点地域として行っている状況でございます。
現状がそういう非常に危険なところで、子どもたちも十分注意しながら登校しているという状況は、これはこれで大事なことですよ。この世知辛い世の中で、危険な社会の中でどう自分の身の安全を守って生きていくのかということを小学校のうちからしっかり学ぶという意味では非常にいいことだと思います。
仮にこれが一方通行になってしっかりと歩道ができたとしても、一方通行で私が言うように向こうからしか入ってこない。通学にすれば、もう対向車だけ気をつけていればいいという状況になるが、今のご時世は一方通行を逆走してきますからね、さっき部長のご答弁にもあったように。しっかりと歩道を歩いていたって、薬によるとかまたはドライブミスで歩道上だって走ってくるということを考えれば、必ずしもハードの面だけしっかり安全にすればいいということではもちろんない。
ゾーン30にしては ※ゾーン30とは…普通、速度設定は道路ごとにされますが、ゾーン30では、ゾーンつまり区域内の道路すべて30キロ規制にすることです。
片や一方通行にするには、こういう難しい諸条件はあるが、警察としてはゾーン30という取り組みをしていますね。例えばその地域、市内いろんな地域でゾーン30にしたほうがいい地域というのはあるわけですが、芝山小学校のこの地域についても、ぜひあの地域をゾーン30に指定していただいた上で、一方通行規制を働きかけるとか。警察は警察でゾーン30にしていく、警察が推進をしているわけだから、本市も一緒にゾーン30にしていこうという取り組みというのは警察にとっても、それは評価していただけるべきポイントじゃないかなと思うんですが、このゾーン30という考え方はどうですか。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
ゾーン30につきましては、ご承知のとおり区域の指定になりますので、これは警察の規制だけでなく、実際に道路管理者、要するに自治体に求められるものがかなり多くございます。
例えば路側帯をつくりなさいとか、道路上に自動車のスピードを抑えるためのハンプをつくりなさいだとか、避難帯をつくりなさいだとかと、さまざまな道路構造物安全施設をつくらなければいけないという全ての条件が整って初めてゾーン30という規制ができることになっております。
今、お話に出ているようなところにつきましては、当然、例えば芝山小学校から小金井街道までの抜ける道は、今現在規制は時速30キロメートル規制になっております。ただ、そこに接続している生活道路ほとんどが、ご承知だと思うんですが私道になっておりまして、それも幅員が4メートル程度しかございませんので、今の諸条件を整備するには、なかなか住宅の方々のご理解を得られないのかなと思っていますので、当該地域につきましてはゾーン30というのは難しいのかなと思っております。
ゾーン30は難しいんですね。現状が時速30キロメートル規制ですから、いいじゃないかという気もしますが、現状時速30キロメートル規制だが時速30キロメートル規制で走っている車は余りなくて、それでもって子どもたちは危険な思いをしているわけです。
ご承知のように芝山小学校は、子どもたちの人数も少ないし、中里一丁目地域の住民の方々も、昔からある住宅ですから、小さな子どもというのも少なくなってきています。ここに来て新しい住宅も建設中でありますし、そういうことも鑑みながら、一方通行というのは絵そらごとのように感じますが、何かしら通学路の安全を確保できるような施策をぜひお考えいただければと思います。要望いたします。
あと下宿三丁目についても、私は都営野塩団地ですから、外れなので余り通ることはないんですが、重量規制については、あの中を大きな車が通っていくというのも、もう何度もお話が出ていますが、道路すれすれに家が建っている中で、私は中型まで通行規制したほうがいいと思いますし、なおかつ、いわゆる居住車両を除く道路ってあるじゃないですか。だからあそこの清瀬から川越街道に抜けて、左に住宅の中に入っていく道は居住者専用道路にしてしまって、さっき部長ご答弁の中にあったようにJRの側道をなるべく直進してもらって行くという迂回路をするというほうが自然で、居住車両を除く通行規制も、それはそれでいいんじゃないかと思うんですが、これはどうです。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
居住者以外進入禁止という道路は、かなり以前から古い住宅地の中にございました。
ただ、最近の傾向としまして、非常に住んでいる方にとって不自由だということがありまして、それを逆に取り消していただけないかという声も警察にあるらしいです。というのは、先ほど言いましたように、要は居住者だけになってしまいますので、例えば親戚の方の車とかの判断がつきづらい、要するに、その方の家に個人的に来た人なのか、それと宅急便も走れなくなってしまうという状況がございますので、ちょっと難しいのかなと思います。
ただ、交通量が多いということはわかっていますので、最初のご答弁の中で申し上げたように、なるべく新座市とも調整して、区画整理後、車の流入が本当に予想されますので、それをうまくコントロールできるような方法を何とか調整していきたいと思っています。
今後、清瀬内山運動公園サッカー場、下宿第三運動公園サッカー場も含めて、あそこは、近隣多摩地域の中ではサッカーの聖地になっていくべきところでありますし、そこの入り口部分に当たる住宅地ですから、どのような動線をつくっていくのが一番望ましいかというのはぜひご検討をお願いいたします。
Posted by takosuzuki
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