2016年10月04日

★認知症高齢者にやさしい街づくりを/平成28年6月議会

認知症にやさしい街づくりを

高齢社会である今日、認知症患者は全国で462万人。85歳以上では4人に1人が認知症と言われています。その数は今後も増加の一途をたどるとみられ、2025年には700万人を超え、約10年で1.5倍にも増えると言われています。

清瀬市は東京都(23区26市)の中で二位の高齢化率

東京都23区26市の中で二番目に高齢化率の高い清瀬市では、認知症予防施策として「脳トレ元気塾」などの先進的な施策が進められていますが、認知症になってしまった後の対策は少ないようです。

認知症になってしまうとご本人はもとより、ご家族の方にも大変なご苦労がうまれます。例えばその症例として、日常生活に支障をきたす物忘れ、判断障害、抑うつなど以外にも、徘徊や錯覚、せん妄等により他人に迷惑をかけたり、法に触れることをしてしまう場合もあります。家庭の中だけで対処しうるものならまだしも、家の外で騒ぎになってしまう場合、家人としては居た堪れない心労となります。

徘徊して行方不明になってしまう。徘徊して電車にひかれてしまう。認知症で介護している奥さんに暴力を振るってしまう。認知症で万引きをしてしまう。認知症で判断能力が落ち自動車事故を起こしてしまう。高速道路を逆走してしまう。コンビニに突っ込んでしまう。等々は最近目にする報道の記事です。

清瀬市での認知症による事件や事故はあるか?

そこでお伺い致します。清瀬市では、現状の認知症発症後の症例、特に家の外で起こしてしまうようなケース、また騒動や事件につながるようなケースとしてどんなものがあるのでしょうか、ご披露頂ける範囲でお伺い致します。

【答弁/小山利臣高齢福祉担当部長】
初めに、認知症により起こる症状につきましては、もの忘れや判断能力の低下などの症状が一般的でございますが、認知症になるとそのほかにもいろいろ問題が起きてまいります。それはBPSD、心理・行動症状のことでございますが、このように言われたり、また周辺症状と言われたりしておりますが、症状が重くなると徘回や万引き、家庭中での暴力、さらに道路法規を遵守できないことから、交通事故なども起きているのも実態でございます。

最近起きた事例でございますが、ご本人はきょう遊びに行くために友人が迎えにやってくると言って外に出ようとしますが、家族がそんな約束はないからと家に引き戻そうと何度も説得します。そのうちに精神状態は不安定になり、どなりだし、家族に手を上げて家を出てしまい、来るはずもない友人の車を探し、疲れ果てるまで奇声を上げ歩き続けるといったケースがございます。また、スーパーで万引きをしてしまうといった行動がたびたび起きるケースなどもございます。若いころにはなかったこういった問題行動は、認知症の周辺症状で起こると言われているところでございます。

議員のお話のとおり、これらの行動に対する家族の疲れははかり知れないほど大変なもので、当のご本人もこういった行動を起こすご自身を客観的に捉える一瞬があり、大変切ない思いをされている場面もございます。

こういったことが現実に市内でも起きておりまして、各地域包括支援センター職員などは、ご家族や関係機関と連携しまして対応してきております。
認知症が原因の悲惨な事例がある。

私は議員になって5年、その前から自治会や、その他地域コミュニティでいろいろやらせていただいていますが、最近特に認知症に関するお悩みが増えたという感じがしています。

日常生活の中でもの忘れがあったり、家族間のコミュニケーションがしづらくなるということは、そう考えるとまだかわいい悩みでして、最近では、今お話があったように、ある日突然いなくなっちゃって、どこに行ったかわからなくなってしまう。さんざん警察にも連絡して、やっと探し当てるとか。それで初めて認知症と診断をされるなど。

また、ある方はある日突然、買い物に行ったお父さんがパトカーに乗って帰ってきた。おまわりさんから聞けば、万引きしたらしいと。それを機会に何度も警察から連絡があって、引き取りに行くというようなケースがある。

そして、またつい最近では、お父さんが認知症の中でもレビー小体というタイプの方だそうですが、タイプがいろいろあって、せん妄だとか、または錯覚だとか、いろいろな精神の表われが出るそうです。おじいちゃん、おばあちゃんなんですが、おばあちゃんが家の中に男を連れ込んでいると。やきもちを焼いて暴力を振るう。また、泥棒が来るので、家の庭に置いてある盆栽を全部家の中に運んでくる。

そういう話を涙ながらにお話をされて、確かにさっきの同じ話を何度もされるというのはかわいい話で、殴る蹴るとか、夜中にずっと見ていないとどこかに行っちゃうとかということについては、これは一つ議員としてどういうふうにかかわっていったらいいんだろうかということを思いました。

皆さんご承知のように、認知症になってしまうと確かな治療法というのがありませんから、何とか食いとめていこうという薬物的な療法と、それから今行政が一生懸命やられておられる、認知症にならないようにしていこうという予防のアプローチというのは、これは大変にすばらしいことで、ならないようにしていくというここが、何とかここを一つの防波堤にして、これ以上増えないようにというアプローチは本当に正しいんだろうと思います。

【事例/徘徊】実効性のある徘徊対策を

そういう意味では、私も最近特に気をつけてこのオレンジリングをさせていただいているんですが、さっきも斉藤議員の中にもありましたが、こういうのをしていても父と会話をしていくとなかなか平常心でいられないと。こういうことを外にいて、さっき斉藤議員への部長のご答弁にありましたが、まちなかを歩いていて、ぱっと見た感じは、認知症だと札を下げて歩いていないわけですから、どこが認知症なのかわからないわけです。

そういう中にあって、こういう家の中で何とか暮らしていく分にはいいんだけれども、一旦外に出て、そういうようなご迷惑をおかけしちゃう。徘回しちゃうとか、家の中で暴力というのも大変だし、それから交通事故もそうですね。そういうような一つ一つの事象について、どんなことがあるのだという話なんですよ。

一昨年でしたでしょうか、大阪府の交野市に我々は会派視察で行ってきて()、交野市はたしかGPSではなくて靴に何か張りつけて、その靴に張ってある人は認知症なんですよと。そういうことを知っていただいて、この靴にこういうのが張ってあるとそういう人だから、よく気をつけておいてくださいと。どこかに行ってしまうときは、おじいちゃんどこに行くんですかとちょっと声をかけてあげましょうとか、こういう取り組みでした。

こういうような取り組み、いろいろ善し悪しあると思うんですが、徘回に対するこういう取り組みはどうなんでしょうか、部長。

【答弁/小山利臣高齢福祉担当部長】
今、議員からもお話がありましたとおり、いろいろな意味で各市町村では対策を進めております。具体的に今話がありましたが、靴にそういうシールを張って、認知症の方ということが市民の方にもわかるような、そういうことをやっている市もございます。私どもも関係の所管課として、やはりいろいろと検討している部分もあるんですが、その方が逆にいろいろな被害に遭われる。例えば、そういう方を見まして、悪徳業者が例えば住宅改修とか福祉用具などを高い値段で売りつけたりということも、逆に知られてしまうと、そういうリスクも非常にあるかと思っておりますので、これは私どもも先駆的にやっている市も非常に気になっておりますが、どういう方法がいいのか、もうちょっと時間をかけて検討していきたいなと思っております。
確かに、悪い人というのはいろいろなことを考えるもので、判断能力がない認知症の人は、何か適当なことを言って家に一緒について帰って、さっきお父さんに契約してもらったんだよと。家の人は認知症でまたやっちゃったのかと思うから、じゃあとお金を払ってしまったりということもあるのかもしれないですね。確かに、認知症だとわかって、街中を歩かせるというのは、そういうリスクがあります。

GPSとかいろいろな方法があるんでしょうし、そしてまた地域包括や社会福祉協議会とか、またいろいろな関係団体を通じて探索してもらうとか、さまざまご検討、ご検証を今いただいているようなので、ぜひまた実効的なことをお考えいただければと思います。

【事例/万引き】認知症による万引きも最近は多発している

また、万引きなんですよ。私はこれも本当にびっくりというか、当然スーパーに行って万引きします。お店は、万引きなので当然警察に届けます。警察も、万引きは犯罪ですから、当然連行するわけです。警察も二度、三度になってくれば、もちろん慣れっこになってくるんでしょうが、犯罪は犯罪ですから、これはもう行くたびに一つ一つポイントがアップしていく、前科になっていくわけです。

ご家族のご心労というのは、これも少なくとも昔の方というのはお天道様に恥じない生き方をされている方がほとんどですから、毎回毎回お父さんが警察に連れてこられるというのは、これは生きた心地がしないんですね。

商店と連携して認知症による万引き対策を

例えば、清瀬市内には西友とかいなげやとかあるわけですが、そういう事業所と提携をして、まずは認知症ということを知っていただかなければいけないと思うんですが、知っていただいた上で、もうこの人は認知症だとわかったときには、1回目はもちろんわからないんでしょうけれども、2回目とか3回目。または、どこかの時点で、1回そういうことがあって、ご家族とお話をしたときに、そういうようなケースがわかるかもしれない。そういうところで情報共有をしながら、事業所とご家族と、または地域包括と、そういう一つのシステムをつくって、警察に通報しないでうまくできるような仕組みを。もちろんだから警察にも知っていただくということはありますが、こういう仕組みをつくりますよというような。そういうような形でうまくできないものかなと思うんですが、部長、どうですか。
【答弁/小山利臣高齢福祉担当部長】
万引きにつきましては非常に難しいケースかと思っております。やはり市内でも起きておりまして、現状として地域の皆様、特にこれから商店街の皆様とかスーパーのそういう関係者の方にも認知症のことをしっかり理解していただいて、対策を進めていただければ大変ありがたいんですが、そのあたりの仕組みというんですか、認知症の方が万引きをした場合、警察に、当然そういう商店街の方、またはスーパーの方は連絡したりすることもあって、逆に大きな問題になってしまうことも多々あるかと思います。そういうところは、事前に、例えば地域包括センターで駆けつけて、少しでもそういうふうなことにならないように、大きな事件にならないような方策がとれるか。いろいろな意味で先進市の動きもございますので、参考にして、研究して、またはいろいろ意味でそういうところに行って、実際に訓練をやっているようなこともあるかと思いますので、そういうところも見ていきたいと思っております。
何はともあれ、まずは市内に大きなスーパーというのはそんなにないわけで、西友、いなげや、マルエツぐらいですか、まだあるのかな。そういうところへ、恐らく取り組みをされようということなんだと思うんですが、ぜひ知っていただく。認知症サポーター講座を、ぜひご協力いただきながら、そういう事業所でもやっていただけるといいんじゃないかなと思いますので、ぜひこれは要望いたします。

認知症サポーター養成講座の様子
認知症サポーター養成講座の様子

【事例/家庭内暴力】認知症によるDVにはどう対処したら良いか?

最後に、DVですよね。体は丈夫なわけですよ、認知症の方というのは。だから、家の中で暴れたら本当にどうしようもないという状態なんですが、こういう場合はどんなアプローチが、どんな対処法があるのでしょうか。
【答弁/小山利臣高齢福祉担当部長】
家庭内暴力というところは、特に認知症の方に限らず精神的なそういうところの疾患を持った方も当然することが多々あるわけですが、そういうときには、私ども地域包括センターの職員、特に大勢の職員が駆けつけないとなかなかおさまらないケースもあると思います。これは今までのケースを見ましても、警察に入ってもらったりということで解決する方法もとってきたような、そういうケースも以前はあったような気がします。
 そういう意味では、非常にこれは難しいんですが、個々のケースで対応していくしかないんですが、そのあたりは家族の方に事前に情報をいただくなど、しっかり早期の段階から解決策とか、そういうところの支援の仕方を具体的にご家族と相談しておくことが一番大事なことなのかなと考えております。
命にかかわることですから、今部長がおっしゃったように、もちろん110番するということもあるでしょうし、毎度毎度というか、わかっている範囲であれば、まずは地域包括なりケアマネに入っていただいて、しっかりとうちの父さんの場合はどうしていったらいいのかということを地域包括を絡めて相談していくということが大事なんでしょうかね。そういうふうに理解をいたします。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report