2017年01月05日

★ゲリラ豪雨による冠水対策を/平成28年9月議会

ゲリラ豪雨による冠水対策を

今年の台風、とりわけ台風9号による豪雨は、清瀬市の観測史上2番目となる時間71ミリを記録いたしました。時間当たりの過去最大雨量は、2011年7月5日の集中豪雨で、73ミリです。そのときも市内では道路冠水が発生し、それに伴い家屋も浸水という状況がありました。その後、今日までの5年間でそれに匹敵する50ミリを超えようとする雨量はありましたが、行政としてもさまざまな対策を講じていただき、道路冠水はあるものの、それに伴う家屋への浸水被害はなかったように思います。

台風9号(2016年)による市内の被害状況について

ところで、今回の9号では、この5年間になかった被害の様子が散見されました。そこで今回の道路冠水などの被害状況についてお伺いするとともに、いずれ家屋浸水に、とりわけ家屋浸水の著しい箇所をお伺いするとともに、それについての今後の対策についてお伺いをいたします。

【答弁/黒田和雄都市整備部長】
初めに、台風9号の冠水状況でございますが、8月22日の台風9号では総雨量が170ミリに達し、朝から降り出した雨は午後3時までの6時間で142ミリという記録的な豪雨でございました。また、豪雨による市内の被害状況につきましては、けやき通りや柳瀬川通りなど、冠水が15か所、中里、下宿地域など市内の11か所で住宅の床下浸水の被害が発生しており、現在、下水道課で進めている雨水幹線整備事業の早急な整備の必要性を改めて認識したところでございます。

しかし、ご承知のとおり、この雨水幹線整備には膨大な時間と経費がかかりますことから、その間、少しでも道路冠水を低減できるような雨水対策に努めているところでございます。具体的には、道路上に雨水を地中に浸透させる施設、いわゆる浸透井や雨水ますの浸透化、集水ますの集水機能の拡大を図ったグレーチングの設置などでございます。

これまでに行ってきた対策で大きな効果があらわれた例をご紹介いたしますと、浸透井や雨水ますの浸透化については、清瀬駅北口西、西武バス車庫付近などに、またグレーチングにつきましては、秋津駅8号踏切付近や野塩五丁目志木街道いなげや付近などに設置してまいりました。

設置後の全体的な状況といたしますと、たびたび冠水していた箇所が冠水せず、一定の効果を得られたと考えておりましたが、今回の台風9号においては、先ほど申し上げたように170ミリという総雨量により、全ての冠水箇所の冠水を完全に防げなかった状況もございました。しかし、仮に浸透井やグレーチングを設置していなかったら、被害の状況が確実に拡大化していたのではないかと考えているところでございます。

一方では、市内には一部の住宅地において、屋根に降った雨水を道路や側溝に流してしまう構造の住宅もまだまだ数多くございます。実はこのことも道路冠水を助長する要因の一つとなっております。市ではこれらの住宅に対して、雨水浸透桝の助成制度を実施しております。ぜひともこの制度を活用して、屋根に降った雨水を宅地内で浸透していただけるよう、引き続きPRに努めてまいります。またあわせて、定期的な集水ます等の清掃も市のほうで実施していきたいと考えております。
ゲリラ豪雨による道路冠水は

次に、ゲリラ豪雨です。今回、いっぱい質問出たんであれなんですが、今も言っていますようにまずは大きな災害ということではなくて、まずは冠水という部分で言えば、今お話ありましたように道路冠水は本当に多くありました、今回清瀬市でも。これはもう車が通れなくなっちゃうんじゃないかと思うような。現実問題として、車が通れなくなって通行止めになった道路冠水というのがあったのかどうか、お伺いいたします。

道路冠水の様子
冠水した中央公園前の道路(中村清治議員提供)

【答弁/黒田和雄都市整備部長】
通行止めにしたところはございました。例えば、東光院前、それとあとけやき通りの清瀬中学校付近から都営住宅の終了する部分、それとあと清瀬第八小学校の裏のほうの通りです。と記憶しております。
いわゆるアンダーパスみたいに入っちゃうと水没しちゃって、にっちもさっちもいかなくて溺れちゃうとかということじゃなくて、そこ入っちゃうともしかしたら車が動かなくなっちゃうかもしれないという意味の通行止めということですよね。東光院下も随分よくしていただきましたが、何はともあれ71ミリの雨というのは、やっぱり生半可な対応策じゃどうしようもないということですよね。

住宅冠水はあったか

道路冠水、それも大変大事なんですが、その道路冠水に伴う家屋浸水というのが今回幾つかありました。家の中入っちゃうというのは、これ本当困ったもので、いわゆる商店なんかはバリアフリーになっていますから、初めから地続きになっているんで、水が入ってきちゃうということもあるかもしれませんが、おうちというのは基本的にはちょっと高くなっているわけで、そういう中で家屋浸水があった場所というのは、何か所ぐらいありましたか。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
私の記憶では、2〜3カ所で敷地の中に水が入ってきた所があったと思います。
敷地の中に入ってきたもそうなんですが、床上、床下、つまり居住スペースに入ってきたというような、そういうことはありましたか。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
申しわけございません。先ほどの答弁の中で申し上げたように、住宅の床下浸水被害は11か所です。中里と下宿地域。居住スペースというのはよくわからないんですが、それが全て床下浸水というのは、イコール居住スペースの浸水ということになると思います。
やはりゲリラ豪雨による被害は道路冠水よりも住宅冠水

まず道路冠水もさることながら、その居住スペースに被害をこうむるような冠水対策はぜひお願いをしたいと思います。71ミリに対応する浸水被害をなくせるかどうかというのは、これは非常に大きなハードルですが、もう下水道課で今進めておられる大規模な雨水管整備によるしかないのかもしれませんが、この数年の間に行っていただいた浸透していくやり方の工法というのは、非常に功を奏してきたという実績もありますし、ぜひ家屋に被害が及ぶであろう箇所の道路冠水については、そうした浸水対策を、冠水対策をぜひお願いをいたします。要望いたします。

がけ崩れへの対策も

それから、冠水だけじゃなくて、私はもう本当にこの清瀬市において大雨が降ると、今回岩手県でしたか、岩泉町のように、ああいうふうによもや東村山市の多摩湖線もそうですよ。だって鉄道路線だから、いかにのり面であっても、土砂崩れが起こらないように見ているでしょうし、そういうところであってもやっぱり起きちゃうということは、今回清瀬市においては、のり面を抱えているところ、そしてまた急傾斜地崩壊危険地域においては、非常に心配だったわけです。

特に、私がすごく心配だったのは、例えば柿の下住宅とか、要するにあののり面だから柿の下住宅やその柿の下住宅の上とか、あと住居にかかわるところで言えば、野塩団地南側ののり面の上に住んでいる方々とか、もしかしたら土砂崩れによりそういったことがあるかもしれない。いずれにしても、野塩も中里も今回避難勧告地域に入っていましたから、そういうことがあったと思うんですが、そういう方々が、例えば柿の下の方々やそういう方々が、今回避難勧告を受けてどの程度避難をされたのかということをもしおわかりでしたら教えてください。
【答弁/松村光雄総務部長】
市内に5か所あります急傾斜地崩壊危険箇所を中心としまして、東京都では現在、いろいろな委託調査をする中で、平成30年度中までには実質的な危険区域に指定をするということになってございますが、今回の避難につきましては、78人のうち、そのうちの半分程度はやはり危険崩壊地域、こちらの方が避難をされてきたのではないかと考えております。
聞き忘れたのですが、急傾斜地崩壊危険地域については東京都が指定をするということで、まだ指定はされていない状況でありまして、平成30年、あと2年間の間には指定をしてくださるということでした。また、その地域の方々も今回避難勧告に従って、半数の方々が避難に従っていただいたということで、これはもう大変よかったなと思います。恐らくそれは個別にご連絡をしていただいたという成果だと思います。ありがとうございます。

柳瀬川の決壊危険個所がある

もう一つ、余りこういう特定地域を言ってしまうのはどうかと思うんですが、私、柿の下やそういうところと同じように非常に危惧している箇所がありまして、先日、市長が空堀川の梅園のあたりということを危険箇所に挙げられていましたが、私は野塩二丁目の萌黄野住宅というのがあるんです、野塩団地の西側に。30世帯ぐらいなのかな。そこは、実は東村山市方面から流れてくる柳瀬川が、まずそこの萌黄野住宅に突き当たるんですよ。左に直角に曲がって、野塩団地北側を直線で中里のほうに流れていくと、こういうふうになるんです。つまり、クランクになる突き当たるところなんです。

決壊の恐れのある箇所
野塩団地西側、クランクになっている柳瀬川の危険箇所

当然護岸工事はされているんですが、恐らく昭和40年代ぐらいの護岸工事、いわゆるブロックを、テトラポットみたいなやつを組み上げている護岸工事で、ところどころに亀裂が入っているというような、いつあそこの護岸ががっと持っていかれちゃってもおかしくないし、家との距離を考えれば、本当に護岸際に建っているというようなこともあるものですから、この地域については川越工区でしたよね。ですから川越工区にぜひこれを要望してもらいたいんです、護岸工事を。ところどころしゅんせつ工事とかいろいろやっていただいているようなんですが、護岸そのものについてのお話というのはちょっと聞いていませんので、何かあれば教えてください。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
先日、付近の住民の方からお電話がありまして、この前の大雨の中で河川が増水したときに、中のそこの石が少し動いたというようなことで、非常に昔の家が流されたときを思い出して不安になったということで、何か対応できないかということでお電話ありましたので、早速うちのほうで、一応河川管理は都と県になりますので、北多摩北部建設事務所に電話をして、そちらのほうから埼玉県に連絡をしていただくというようなお願いは今のところしております。
ぜひ強く護岸工事のほう、よろしくお伝えください。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | 防犯防災