2017年08月15日

★秋津駅北口住民の南北往来の無料化を/平成28年12月議会

秋津駅北口住民の南北往来の無料化を

西武池袋線秋津駅は、西武池袋線の中でも数少ない地上改札の駅です。駅には北口と南口があり、それぞれに改札があり、自分の乗りたいホーム側から改札に入れば、階段を上がることなく直接ホームに行くことができるため、使いようによっては大変便利な駅です。

秋津駅をはさんだ南北間は踏切しか往来手段がない!
しかし、近隣の住民、特に秋津駅北口の野塩一丁目地域にお住まいの方々にとっては、秋津駅の南側に行く際は、山本病院前の踏切か、駅西側、新秋津駅側の踏切に大きく迂回するしかありません。本来は、駅の橋を利用すれば最も近道となりますが、そのためには入場券を購入しなくてはならず、片道150円、行って帰ってくれば300円もかかるのです。まして事故等で踏切が遮断されてしまうと、完全に交通が断絶してしまうということも起こり得ます。

秋津駅北側の様子


そもそも天下の往来にあって、公共施設に準ずる鉄道施設が行き来を遮断しておいて、駅向こう、線路向こうへ行くのに、遠回りか通行料をよこせとは無茶な話ではないか。ほかのほとんどの階上改札のある駅では往来はただなのに、秋津駅だけ入場券というのも納得がいきません。

そこで、その地域にお住まいのわずか数十世帯の方々だけへの対策として、何らかの往来がフリーとなるパスを発行できないか。市民生活向上のために、西武鉄道への交渉ができないかをお伺いいたします。

【答弁/黒田和雄都市整備部長】
この秋津駅につきましては、線路の南北を行き来するためには踏切を渡るか、駅舎の構造上、一度ホームに入場しないとなりません。

現在、このように駅舎が橋上化、いわゆる駅舎機能をプラットホームの上階部分に集約した鉄道駅のことでございますが、この橋上化がされていない駅は、西武池袋線の池袋、所沢間の駅舎の中では秋津駅のみでございます。

この駅以外はどの駅も、駅前の再開発事業や付近の幹線道路の整備等に合わせて駅舎の改修が行われており、同時に利用者の増加や今後の高齢化等に対応するため、バリアフリー化やエレベーター、エスカレーター、自由通路などの設置をしているようでございます。また、最近では駅ナカ店舗などの整備がされるなど非常ににぎわいを見せているようでございます。

そのような中、秋津駅北口地域にお住まいの数十世帯の方々だけに駅舎を通行できる無料パスを発行できないかというご要望でございますが、このような例があるかどうかも含め、西武鉄道に確認いたしました。

まず、今までパスカードの発行につきましては、発行したことがなく、難しいのでないかということでございます。

次に、事故などで踏切の利用ができないときの対応をお聞きしましたところ、原則、ホーム内に入る場合には入場券の購入をお願いしているとのことでございました。

一方、JRでは事情が多少違い、パスカードの発行という例ではございませんが、駅ナカ店舗を利用する場合は無料でホームを通行できるとか、近い将来、自由通路の建設予定であるため、その間、期間限定で自治体が一部、高齢者等を限定としての補助をしているような例がございました。

しかし、いずれの例も駅の規模が秋津駅よりも相当大きく、踏切までの距離も離れているようでございます。

以上のように、仮に実施するとしても、鉄道事業者か自治体のどちらかが財政的な負担をすることになることや、ご提案の北口にお住まいの数十人のみのサービスに、市民のご理解を得られるかどうかを考えますと、現状では難しいのではないかと思っております。

この問題を解決するには、やはり駅舎の改修が最善の方法であると考えております。しかし、駅舎の改修となりますと、駅前などの再開発に伴って実施されますので、ご承知のとおり相当な時間がかかります。したがいまして、その間はご通行の皆様にご不便をおかけすることになりますが、今までどおり踏切や入場券のご利用をお願いしたいと考えております。


【答弁/渋谷金太郎市長】
1週間ぐらい前ですが、来年に向かってといろいろ考えていたときに、はっと気がつきました。秋津駅に関することです。

来年は秋津駅開設100周年だと。大正6年、1917年に秋津駅が開設されて、清瀬駅より先に秋津駅が開設されているんです。たしか清瀬駅は大正13年ごろです。結局、いろいろなやりとりがあったもので、秋津駅開設は清瀬市全体から見たら注目されてこなかった。

それを今ここでもう一度、秋津駅開設100周年をしっかり受けとめていくことで、こうした、その流れで、ついでに、もう一度西武鉄道と、何とか100周年だからちょっと考えてくれないみたいなことも言えるかなと。

来年、野塩は3月だね、八幡宮様が完成するのは。〔「5月」と呼ぶ者あり〕そういうお祝い事もあるし、100周年の場合、それは東村山市と半分ずつだから、やると大ごとになってしまうが、ただ、野塩地域の大事さ、東星学園のところにフロジャック神父の療養農園が開設されたわけで、当然、秋津駅から通われただろうなと。

そういう歴史やらに、もう一度ちゃんと光を当てて、2017年秋津駅開設100周年で何か、やはり野塩はひとつ大きな役割を果たしてきたということを進めていくことで、野塩地域の活性化が図られていくのではと。

もちろん病院にも、今後も継続して歩道拡幅とかそういった問題については、なかなか簡単じゃないんだが、そういう、とにかくあそこの踏切は一番危ないんだから、何とかしていかなければと思っていたりしていて、とにかく100周年だということをしっかり地元の議員として、そうそう、地元の議員として、だからもしかしたら釈さんを呼べるかもしれない。斉藤実議員が釈家と全くのお友達と、釈由美子さんの家族とお友達だということをきのうお聞きしました。まあいろいろ何かいい話題が野塩を生んでいくことができるんじゃないかと思っているところです。
現状、駅向こうに行くには入場券を買わなくてはならない。
ご答弁では、要するにフリーパスは無理で、駅舎改修によって階上改札にするしか方法はないとのことでした。しかも、池袋所沢間では地上改札なのは秋津駅しかないというお話でした。しかし、階上よりも地上に改札があるほうが地元の人にしてみれば大変便利な面もあるんです。そのままホームに入れるので、確かに便利は便利なんですが、タダでは向こう側には行けない不便さがある。私は朝、駅に立っていますと、駅向こうのファストフード店に、250円の朝ご飯を買いに行くのに、往復で300円払うんだと。これはどうなんだと。切々訴えられました。私もそんなのだって、しようがないじゃないですかと言ったんですが、よくよく考えればしようがないこともないわけで、秋津駅だけなのですから、階上改札でしないのが。

秋津駅前図
赤丸のところが踏切。ここしか通行手段がない。


階上改札はなんのためなのか
ところで、その階上改札にするのはどういう意味があるのでしょうか。それ何かご存じだったら。
【答弁/黒田和雄都市整備部長】
階上というか橋上改札ですね。駅舎の橋上化ということなんですが、今、ご承知のように西武線各所で連続立体という作業、事業をしていると思うんですね。これはいわゆる幹線道路の交通渋滞を、踏切によって遮断されて交通渋滞が起こることを防ぐ、何とか減らそうということで、線路の橋上、要は連続立体化事業を進めています。

そういったところにつきましては、ご承知のように駅舎につきましては、当然立体になりますので下が空きます。下が空きますと、下はもう通路で通行できます、普通の方たちは。そこに改札を設けるというやり方がまず一つあると思います。それは改札一つで、あとは階段で各ホームに上がっていきますので、改札が一つになるという利便性が、効率がいいということがございます。

それと、清瀬みたいなところにつきましては、幹線道路がご承知のように、アンダーパスで下をくぐるようになっていますので、こういったところは連続立体事業はしないということで、そうなってくると、今度は、じゃ駅舎をどうするのとなったときには恐らく、先ほどの答弁の中にもありますが、駅前の開発だとか、そういったものに合わせて、当然自由に通路ができますので、人が多く集まってきますので、そうすると駅舎だけの改修では追いつかなくなりますので、駅前広場だとか付近の幹線道路の拡幅とあわせて、橋上化にして利便性を図るということをやっているようです。

ですから、橋上化すること自体は、通行する人たちが、負荷なく自由に行き来できるという理由が一番大きいのかなと思っています。あともう一つは効率化ですね、改札を一つに集約するという。
鉄道の立体化が目的ではないなら、往来の自由化が目的
線路を立体化することの目的は交通至便である。だが、秋津、清瀬駅間は既に主要道路がアンダーパスになっているので立体化にはしないんだと。立体化しないから駅も階上改札する意味がないということですね。だが、どうしても秋津駅を階上改札化するとしたらその目的は、おっしゃったように往来の自由化、つまり線路によって遮断されている南北の往来を自由にすることになるだろうと。

でも、秋津駅の階上改札化の目的がそれだけだとすると、現状秋津駅は、南北遮断されて困っているのは、数十世帯の人たちだけなんです。南北が遮断され困っているその数十世帯の人たちだけのために駅を改修するというのはまたちょっと無理な話ですよね。

本当に困っている駅舎北側の世帯にのみフリーパスを
だから、駅前開発の中で駅を改修し階上改札化するしかないのではというのも、わかるんですが、それはもうずっと先の話になるわけで、喫緊の課題として、この課題の解決法としては、たった数十世帯の人たちだけなんだから、フリーパスしてあげたらいいんじゃないですかという話なんですよね。

部長が今回西武鉄道に交渉していただいた中で、そういう例はないから難しいと言われたと。その答弁のニュアンスでは、もしパスを出すなら、できたら本市から入場料金代出せぐらいなニュアンスがありました。

要するに、駅の本来の目的というのは鉄道利用ですよ。鉄道を利用して長距離に行く人たちの駅、ステーションとして使うものですよね。その人、だから受益者負担という観点からいえば、駅を使う受益というのは、鉄道利用ということなんだから、鉄道を利用しないで駅の向こう側に行くだけということは受益にならないでしょということですよ。要は、そのたった向こうに行くだけのことに150円よこせというのは受益者負担の概念からは外れるんじゃないか。駅の本来の目的である遠くに人を輸送するということを使わないんだから。電車に乗らずに向こうに行くだけですよという話ですよ。だから、何らかの名刺型のパスか何かを発行して、清瀬市が発行するんだか駅が発行するんだかわからないが、それを見せれば通っていいとできないかということですね。

昔みたいに改札には人がいませんから、秋津駅北口というのは無人改札です。ICカードをかざして通るものですが、だが、何らかの不具合があって、カードでゲートがあかない場合もある。その場合、インターホンでやりとりして、駅員さんの指示を受けて広い改札のゲートを開けてもらって通る。

だから、例えばこのように秋津駅北口改札は、そのように改札を入って、出るときに南口の駅員さんに発行してもらったパスを提示し、秋津駅住民です、向こう住民ですと見せれば、どうぞと。それぐらいはたった何十人なんだからできそうな気がするんですが。

さっきせっかく市長が来年は100周年だということを言っていただきましたが、100周年記念事業として、西武鉄道はやってくれないものでしょうか。これもやはり言ってみれば交渉だと思うんですよ。

先般、清瀬駅改修の件でも申し上げましたが、清瀬駅改修だって、何しろ駅改修は地元自治体がかなりの高負担をしなければいけないということで、こんなこともまた地元自治体に負担しろというのも、何かそれは鉄道会社が行政に押しつけ過ぎという気はします。

近隣市と協力して是非実現を
あわせて秋津駅北口というのは野塩一丁目だけじゃなくて、当然、世帯の割合からいうと、所沢町上安松の住民が一番多いんです。あと、東村山市の住民もいる。2都県3市が不便をこうむっている人たちなんですね。そうすると、確かに数十世帯じゃ済まないかもしれないが、3市の共同の一つのお願いとして、そういうこともぜひ交渉していっていただけたらいいんじゃないかなと思います。ぜひ黒田部長の目が黒いうちに、交渉していただければと思います。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | 道路交通