2017年08月17日

★東京オリンピック・パラリンピックへ、外国人観光客戦略を/平成29年3月議会

東京オリンピック・パラリンピックへ、外国人観光客戦略を

2020年東京オリンピック・パラリンピックへ向け、東京ひいては国を挙げてその大成功へと、いよいよ本格的な取り組みが始まっています。それは単に世界的なイベントを催事として成功させようというだけではなく、実利的には20年余にわたる長引く不況下から日本経済を立て直すための好機にするためでもあります。

オリパラの恩恵は清瀬市としてはインバウンドにあり

巷間言われているように、オリンピックの効果として、訪日観光需要の増加と関連する建設投資の増加という二つの経済効果が挙げられていますが、このうち直接的には我が清瀬市にも関係する課題として、増加する訪日観光客をいかに清瀬市に呼び込めるかということであります。

清瀬市では、これまで渋谷市政のもと、シティプロモーション推進本部を2013年に立ち上げ、清瀬市の魅力の再発見に力を入れてきました。その中で2019年のラグビーワールドカップ、そして翌2020年の東京オリンピック・パラリンピックと2年続けて国際的なスポーツイベントがこの東京で開催されます。東京に多くの外国人観光客、いわゆるインバウンドが訪れる状況で、清瀬市としてどうそのインバウンドを呼び込めるかが、この清瀬市の将来的な生き残りへの大きな分岐点になろうかと思います。

そこで、清瀬市として、この2か年におけるインバウンド対策としての観光戦略について、基本的な考えをお伺いいたします。
【答弁/今村広司企画部長】
日本を訪れる外国人観光客の数は年々増加しており、昨年は2,400万人を超え、過去最高を記録しております。政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までにこの数を今の倍の4,000万人にすることを計画しており、今後訪日外国人などによる経済効果等を期待する中で、地方自治体におけるインバウンド対策も求められてくるものと考えております。

しかし、いわゆる観光地ではない自治体にとっては新たな取り組みとなり、その対策はなかなか進められていないのが実情ではないかと思います。このような中、訪日する外国人の観光スタイルは、団体旅行から個人旅行へとシフトしてきており、有名観光地以外の地域をめぐって、その土地の生活や文化を体験し、地域住民との交流を求める旅行者がふえてきていると言われております。

こうしたことを踏まえますと、今後は地元ならではのプログラムを企画し、観光客を直接現地に呼び込む着地型観光を目指した取り組みがインバウンドを通じたまちの活性化に大きく寄与するものと思われます。

この着地型観光の取り組みのポイントとしては、受け入れ体制の整備、滞在環境の整備、プロモーション等が挙げられ、既に京都市や鳥羽市、高山市などはこれらのポイントを踏まえた取り組みが進んでおります。清瀬市においても、今後このようなポイントを踏まえる中で、対策を講じていく必要があると考えております。

日本を訪れる観光客の中でその数が最も多いのは中国からの観光客で、昨年は637万人と過去最高を記録しています。中国からの観光客によるいわゆる爆買いは、これまで多大な経済効果をもたらしましたが、小売業界の動向を見る限りでは、このところその勢いは失速しております。その一方で、大気汚染が深刻化している中国にあっては、これまでの物質を求める観光から、きれいな空気を求める観光へとシフトしており、地方のきれいは空気を堪能する“洗肺ツアー”なるものが静かなブームになっていると言われております。

このような動向を踏まえますと、清瀬市が持つ水と緑の豊かな自然環境はインバウンド対策における観光資源として十分に値するものと考えられます。また、訪日外国人が日本に不満を持つことの一つにWi−Fi環境の不備が挙げられ、平成29年度予算では公共施設へのWi−Fi環境の整備費用を計上しており、受け皿整備の面では一定の効果が期待できるものと考えております。さらに、このような環境が市内の店舗等にも波及していくことで、店舗の集客につながる可能性が高まりますので、今後検討していく必要があると考えております。

清瀬市のPRにつきましては、平成29年度にシティプロモーションの一環として、本市の魅力を広く発信していくためのPR動画を制作する予定ですので、海外に向けたPRも視野に入れ、検討してまいりたいと考えております。

いずれにしましても、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催がさまざまな分野でまちをさらに発展させる好機でありますので、東京オリンピック・パラリンピックに向けた本市の取り組み方針などの作成も検討し、全庁的に取り組みを進めてまいりたいと考えております。

インバウンドを清瀬に呼び込むことは現実問題大変なこと

数千万の人が日本に、また東京に来るということで、インバウンド、インバウンドと言っていますが、一口に言ってもこれは簡単なことではなくて、清瀬市に呼び込めるだけの素材が何があるのかということがあります。また、仮にあったとしても、それだけの人を呼び込むための交通的なインフラや、またお金を落としてもらうための飲食店スポットとか、そういう課題もありますし、そしてまた10人、100人の人が来ても経済振興にはならないわけで、来てもらうとしたら千人、万人単位の人が来てもらう必要があるということを考えると、それだけの人が来て治安がどうなのかとか、まち自体が混乱しないのかとか、さまざまな諸問題が発生してくると思います。ですから、本当にやろうと思ったら覚悟が必要なんだろうなと思います。課題はあまりにも多い。

そして、また今ご答弁にもありましたように、いわゆる我々が考えるのは、団体としてどっと清瀬駅に降り立って、どっとバスに乗って、どこかに行ってとかというようなイメージですが、ご答弁にあったように着地型観光というおっしゃり方をしましたね。恐らくツアーとして見て回って、すっと通り過ぎるのではなくて、滞在して、民泊とかそういうことなんですかね、恐らく着地型観光というのは。

そういうことだと、余り経済振興という部分ではそんなに役に立たないのかもしれませんし、滞在型という意味では、別に観光で来られているわけではありませんが、結核研究所には毎年何十人または何百人の方々が来られているということもあります。もちろん遊びに来ているわけではありませんから、経済に直接関係はないのかもしれませんが。そういう意味では、2019年、2020年というこの2か年を鑑みれば、団体としてインバウンドを呼び込んでいくべきなんだろうなと思います。

ひまわりフェスを参考にロジスティクスを

また、ロジスティックですよね。それだけの人を呼ぶということになれば、交通、特にバスなんかは定期運行だけで足りるのかということもあるし、清瀬市に呼ぶ観光ということになると、単純にひまわりフェスティバルだろうとかと思ってしまうんだけれども、現状、年間何万人の人に来ていただいている中で、大変混乱をしてしまう。車で来る方についても渋滞を起こしてしまったりとか、またバスの運行についてもなかなかうまくいかなかったりとかということがありますし、そうした交通機関との連携ができるのかということもあります。また、それぐらいの人が来るとなれば、観光ボランティアを募っていかなければいけないとか、大変なことですよ、インバウンドをやろうということになれば。

そう考えると、2019年まであと2年しかないし、2020年にはあと3年しかないし、長いようであっという間、短いこの期間でインバウンド対策をしていくというのは、なかなか不可能ではないかなと思います。

西武鉄道ひまわりフェスティバル
2017ひまわりフェスは西武鉄道もプロモーションに参加。


一番いいのは観光ツアーを組むこと

そこで私は、今回行政当局が都の補助でやられたような観光ツアーというのは一番いい形なんだろうなと思います。ツアーで来てもらって、都内から観光バスで来て、ばーっと通過していっていただくということになれば、それほど混乱もないと思いますし、ただしその場合は、どういう仕組みでお金を落としてもらうかということを考えないといけないと思います。この点も一口では言えない。

市長がかねて言っておられるように、ひまわりフェスティバルで大勢の人に来ていただいても、なかなかお金を落としてもらう仕組みができていないということがありますし、これも大変な問題だと思います。

ここで、もし、さっき私はひまわりフェスティバルと言いましたが、清瀬市にインバウンドを呼ぶとなった場合に、どんなネタがあるのかということをちょっと聞いてもいいでしょうか。何かお考えのものがあれば。

さっき、洗肺というお話、洗肺というのがネーミングがよくないですね、産廃みたいでね。肺を洗う洗肺、肺を洗うために清瀬市の、何しろ清瀬市はサナトリウムですから、肺を洗うには一番いいと思いますが、そういうことや、また何かお考えがあれば、企画部長、教えてください。

【答弁/今村広司企画部長】
先ほど申し上げました着地型観光、京都市の例ですと、要は現地に集合していただいて、10人、20人のグループがそこのガイド、ガイドさんもそこの地に根差した方にガイドになっていただいて、ふだん回れるようなところではない場所をめぐっていくというような、まち歩きツアーのようなものが幾つもメニューがありまして、それをたくさんメニューを出してやっていくということで考えれば、先日東京都の事業でやりました結核のまちツアーなどというのは、結核医療の尊い歴史が清瀬市にあるということをいろいろな方に知っていただくためには、ああいった事業をやることもいいと思いますし、清瀬市には豊かな自然がありますので、自然をめぐる、ガイドのような方が清瀬市の柳瀬川回廊等をめぐっていただくというようなことも、今回ご紹介した着地型観光の仕組みというようなことになろうかと思います。
結核だけでは観光のネタにはならない

今回やられた医療のまち、結核という部分での観光ツアーというのも、ある種マニアックというか、非常に専門性の高い、広く大勢の人に関心を持ってもらうネタにはなかなかなりづらい、観光ネタにはなりづらい。ただし、清瀬市の都市格を高める上では、かねてこれは市長がおっしゃっておられる、清瀬市がいかに人類のヘルス、または生命に貢献してきたかとか、そういうような部分での都市格を高める素材としては非常にいいんだろうと思うんですが、観光という意味ではなかなか結びついていかないのかもしれないなと思います。

近隣市と協力して“アニメ・コスプレツアー”を

また、私はさっき団体と言いましたが、単純な、それこそ何万人を呼ぶということではなかなかなりづらいけれども、私はネタとしては、かねて申し上げているように、清瀬市、または清瀬市近隣5市はアニメのまちであるという部分においては、アニメ素材というのは世界的な関心を生む素材でありますから、清瀬市を含めた東久留米市、西東京市、または東村山市も巻き込んでのアニメツアー。

では、清瀬市は何があるんだと。清瀬市のアニメはなかなかアニメスタジオぐらいしかないんですが、例えば東村山市はトトロのまち、または、ジブリは小金井市ですが、宮崎駿。東久留米市は手塚治虫の生家、それぐらいかしら。あと、西東京市はシンエイスタジオ、ドラえもんをつくっているアニメスタジオ。

そういうところをツアーでコースで回ってもらって、清瀬市はコミプラでコスプレフェアみたいなのをやってもらうんです。アニメつながりで。その中で、最終ゴールにしてもいいと思いますし、それを今コミプラでやっておられる団体の方々にご協力をいただいて、ちょっと大きなコスプレイベントを企画いただいて、それをうまく配置する。そして、ひまわりフェスティバルとも時期的に合っているとか、こう口で言うのは簡単なんですよ。では、ひまわりフェスティバルで何万人ベースの人が来ているところに、その上でまた何百人、何千人の外国人をどう呼べるんだということになると、またまたこれも大変なんですが、いずれにしても分散型と呼ぶよりは、そういう観光パックで、ツアーで呼び込むほうがまだいいんだろうなと思います。

コスプレの様子
コミプラひまわりでのコスプレの様子

いずれにしても、この問題は簡単に、仮にこれがいいというネタがあっても、ロジスティックをどうするんだということとかも大変ですし、なかなか難しい。アニメだけではなくて、3年前でしたか、市長にご企画いただいた保生園を含めた結核ツアーというのも、これはこれで一つ、全生園も含めたらもっとツアーになろうかと思いますが、これは今後の課題としてぜひご検討いただいて、そしてまた2019年、2020年では多くの観光客が来ていただかなかったとしても、一つの清瀬市の資源を広く世界に認知していただいて、長いスパンでもって観光客に来ていただくということも、長い目で見れば大きな戦略であろうと思います。

“ギブ&ギブ”の清瀬市

かねて市長がおっしゃっておられる人との取引、損得の話をお伺いしました。先に損が来て、徳というのは後で来るんだと。ギブ・アンド・テイク、先にギブ、与えるが来るんだと。テイク、もらうのは後なんだと。先にいろいろなことを提供して、お金をもうけるのは後でいいじゃないかという市長の哲学もあります。そういう意味では、清瀬市というのは今までずっとギブをしてきた、世界人類に向けていろいろなものを提供してきたということもありますし、また今後ご検討いただければと思います。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report