2018年02月13日

★障害、ひきこもり家庭向け窓口の開設を/平成29年12月議会

障害、ひきこもり家庭向け窓口の開設を

障害がある子やひきこもりの子がいる家庭では、親が亡くなった後、その子を誰が面倒見るのか、大変に切実な問題となっています。

例えば、重度の知的障害のあるお子さんのいらっしゃるご家庭では、親子ともに高齢化していく中、親が亡くなった後の子どもの財産管理や生活支援など大変に気がかりとなります。親が元気でいるうちに、そのお子さんの生活支援のあり方を明確にしておきたいとのお考えは大変に切実です。

そこで、そうした悩みを抱えておられる家庭向けに、行政が主導し、医療機関や福祉事務所と連携し、その解決に当たる。親が元気なうちに、亡き後のフォロー体制を作成し、安心させてあげられる。そうしたことに特化した相談専門窓口を創設してはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。

【答弁/八巻健康福祉部長】
障害分野から申し上げますと、議員ご指摘のように障害のある方とその方を支えるご家族の高齢化に伴いまして、いわゆる親亡き後の対応が今後大きな問題であると考えております。

昨年度、清瀬市障害者計画等の策定のために、障害のある方を対象に実施したアンケート調査では、約7割の方がご家族と生活をしており、今後も一緒に暮らしたいという回答をされております。また、悩みごとや困ったことについての質問では、将来の援助のことが3割と、病気のことの4割に次いで高い回答を得ているところでございます。

親御さんによる支援は生活全般にわたりますことから、親亡き後に親御さん以外の方が生活全般を支援することができる状況をつくるためには、親御さんがいる間に準備をしておくことが大変重要なことになってくると考えております。

このようなことも含め、障害のある方の相談窓口としては、直接的には障害福祉課が担当になりますが、市内7か所の特定相談事業所、また市が委託しております2か所の相談支援事業所等があり、個々の多岐にわたる相談内容に応じて、庁内関係各所管、それから権利擁護センターあいねっと、また市内外の医療機関、保健所等が必要に応じて相互に連携し合い、対応しているところでございます。

また、ひきこもりの方につきましては、ひきこもりの問題の世界的な第一人者であります筑波大学社会精神保健学分野の斎藤教授によりますと、精神障害が原因でひきこもりになることはなく、ひきこもりの結果で二次的に精神障害が生ずる場合があると述べられております。

このことから、障害を負ったまま中高年となり、ご家族が高齢となった場合は、先ほど述べました障害分野での対応となりますが、そうでない場合におきましては、年齢により子ども家庭支援センターや保健所にて相談や支援を行うとともに、前回の議会で斉藤正彦議員からの質問にご答弁申し上げましたように、経済面などからの支援であれば生活保護などにより金銭面の支援と社会的自立に向けた支援を実施することになると思われます。

このようなことから、現在も複数の所管や機関が連携して、親亡き後の対応は図っているところでありまして、また新庁舎になりますと、子ども家庭支援センターも新庁舎に入る予定になっておりまして、物理的に連携が今まで以上に密に図れると思われますことから、議員ご案内の親亡き後に特化した相談窓口の設置につきましては、いましばらく状況を見させていただきながらの検討にとどめさせていただければと思います。

ひきこもり、障害の方の相談窓口ということで、現実問題としては本市ではそういう対応をしておられるので、改めてそういったところをつくらなくても大丈夫なんですよという、概略そういうご答弁だったかと思うんですが、これも一つはPRで、現実問題そういうことで悩んでおられる方々が、市ではこういう悩みには対応していますよということを聞けば、恐らくいらっしゃって、ご相談されるかと思うんです。

今行政としては、そういう重度知的障害をお持ちの方や、今申し上げたような相談窓口をつくったときに対象となるようなご家庭は、どの程度ご掌握されているものなのかお聞かせください。

【答弁/八巻健康福祉部長】
現在、親亡き後についてご相談を受けながら支援させていただいている件数で述べますと、大体年間に10人程度の方がいらっしゃって、これは年度で切れるものではないので、大体通年を通して常に10件ぐらいの方の相談と支援、それから支援先を探すというか、そういった業務を通常行っているところでございます。

もちろん、市内に何人、何家庭いらっしゃるということは、絶対数としてはなかなか掌握し切れない面がありますが、今大体年に10組ぐらいずついらしているということで、もちろん一度相談に来た方は知っているわけだから、いわゆる固定客になってくるんだと思うんですが、全く知らない方がどの程度市としてのそういう対応をご存じかというところが一番問題だと思います。

相談に来られない人へも役所から出向くアプローチを

こういう窓口をつくったよということで、つくるということももちろん大事なんだけれども、最も大事なのは、そういう方々に一つの青写真というか、亡き後のプロセスを示してあげられるということが最も大事なところなので、今の部長のご答弁の中でもあった、いわゆるそういう方々を見つけ出してサーチライトを当てていく。そしてこちらから、向こうが言われるからではなくて、こちらからこういうふうにしていくんですよということができれば、何も改めて窓口をつくらなくても当然いいわけですから、ぜひそういう意味では、探し出して、ぜひ行政の側からアプローチをお願いしたいと思います。さっきの私の認知症の話ではないですが、そういうこともありますので、ぜひよろしくお願いします。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | 優しいまち-福祉