2019年09月11日

★地域における銭湯の価値の再確認を/平成31年度3月議会

地域における 銭湯の価値の再確認を/

昨年、第2回定例会では、銭湯を地域の高齢者サロンにと提案いたしました。

今回は銭湯という地域資源の価値の再確認を二つの観点、防災、そして銭湯から出る焼却灰のリサイクル有効利用の観点から提案をさせていただきます。

銭湯を発災時の憩いの拠点に
昨年の大阪北部地震は、都市部における大地震という点で教訓が大きかった。その一つとして私が感じたのは、避難所生活の中での自衛隊による入浴の提供です。入浴それ自体は生きていく上での必需ではないため、避難所に装備されることはありませんが、であればこそ、入浴の提供は大変に喜ばれたとのことです。

焼却灰も活用を
翻って清瀬市内には3か所の銭湯がありますが、中でも中里伸光湯は薪による沸かし湯であり、また水道も地下水のくみ上げと、震災にも影響されません。発災後の人々の心を癒やす大事な施設となり得るのではないでしょうか。また、震災時ではない日常においても、その焼却灰は畑の堆肥として利用できるほか、降雪時の融雪剤としても利用できます。

これらの点からも、その銭湯を自由競争の中で廃業させていくのではなく、地域の大事な資源として残していく意味で、焼却灰をリサイクルするなどによって経営を助け、また、その価値を再確認してはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。

【答弁/瀬谷真市民生活部長】
議員ご質問のとおり、銭湯は単なる入浴施設としてではなく、地域のサロン的な役割として、昔から地域の大切なコミュニティの場として役割を担ってきているものでございます。

今回、ご提案いただいております防災の観点と焼却灰リサイクルの観点につきましては、地域資源である銭湯が持つ新たな活用方法として有効な手段であると感じております。特に、災害時における入浴施設の開放については、誰しも望む非常に大切な役割であります。

市内の銭湯を営む事業所に確認をしたところ、確かに議員のご質問にもありましたとおり、浴場の湯船に使用している水は井戸水で対応しているようでございます。しかし、井戸水をくみ上げる動力につきましては、電動のくみ上げポンプを使用しており、電気がとまってしまうとくみ上げることができなくなってしまうとともに、浴場を稼働させるには一部電気を使用するとのことですので、問題が発生するのではとのことでございました。

いずれにいたしましても、銭湯は災害時等における入浴以上に、地域住民への安心、そして癒やしにつながることになりますので、今回のご提案につきましては、浴場組合等にお話をさせていただき、どのような形が実現可能なのか、しっかりと相談をしてまいりたいと考えております。

続きまして、焼却灰の畑へのリサイクル活用等についてでございます。東京都の中央農業改良普及センターに確認したところ、銭湯より出る焼却灰を畑への肥料として農家が実際に活用している事例は、都内では聞いたことがないというようなことでございました。しかし、薪のみを使用している焼却灰については、肥料としての効果があるというようなことは言っておりました。

ただし、畑への使用については、間伐材など薪のみを使用した灰であれば可能であるが、廃材などが混ざっていると、不純物が含まれている可能性があるので、しっかりとした管理のなされているもの以外は取り扱いは慎重にする必要があるとの指摘を受けました。

また、融雪材への活用につきましては、同様に効果は期待できるもの、こちらにつきましても、しっかりと管理がなされた焼却灰が重要であり、また、使用の際は融雪後、道路や往来の人の足元を汚さないかなど、使用場所にも注意した活用をしなければならないんではないかと考えております。

いずれにいたしましても、焼却灰のリサイクルについては、前提条件として安全確保がなされていることが重要であると考えますことから、慎重に取り扱っていく必要があると思います。
【参考】
銭湯を高齢者の憩えるサロンに/平成30年6月議会 2019.01.10記事

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | 優しいまち-福祉