2021年11月09日
★ごみ収集事業のよりよい改善を/令和3年6月議会

提案の前に
今回新しい議場での初めての定例会、一般質問のトリを務めます、公明党鈴木たかしです。
準備期間を含め10年近くの歳月をかけ、ようやく、そして無事に落成を見ました。多くの市民の皆様に大変喜んでいただけているこの新庁舎、とてもうれしく思います。
新庁舎建設へ大きく舵を切っていただいた渋谷市長、そしてまた、その陣頭指揮に当たられ、竣工寸前に鬼籍に入られた中澤副市長にも心より感謝を申し上げます。また、その陰で現場にて、人に言えぬような様々なご苦労があったことと思いますが、矢面に立って進めてこられた原田担当部長以下、担当課の方々にも心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
もう一つ、一般質問の前に、今回コロナ禍における議会の対応について一言お話しさせていただきます。
今回議長交代による渋谷けいし議員と渋谷のぶゆき議員の辞職による通告なしがお二人生まれまして、その80分の短縮によって最終日の繰上げが可能になりました。思えば昨年の3月第1回定例会において、コロナ禍に当たる行政への配慮として、初めて議会として一般質問の時間の短縮を行って以来、約1年間、どれほど1人の時間が短縮されても、傍聴者への配慮ということで、全体の一般質問日程は短縮されませんでした。
我々公明党会派としては、この間ずっと1人10分程度、会派としては40分、議員1人分の短縮をし、行政への時間の寄附をしてまいりました。その分を繰り上げて、何とか最終日の終了を早まらせたいと思っていましたが、かなわない1年でした。
今回1年余かかりましたが、全体の尺が短くなり、終了時間が繰り上がったことは、とても喜ばしいことだと思います。
今回も私たち公明党は一人一人時間を短縮し、少しでも行政の皆さんへの負担軽減に貢献できればと思っております。よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして、質問と提案をさせていただきます。
ごみ行政の大きな転換のあった年
コロナ禍にあって、随分昔の話にも思えますが、昨年はごみ事業の大きな改定の年でした。6月の料金改定と10月からの戸別収集の開始という18年ぶりの大改革でした。コロナへの全庁的な対応がされている中で、こうした大きな改定が行われた陰には大変なご苦労があり、また一部には混乱もあったと推察いたします。
こうした施策では、当然ながら完成形はなく、ごみ事業も生活に密着した、なくてはならないものである以上、より改善をしていかなくてはなりません。
今般の改定の中で寄せられた相談事例を紹介いたします。
今般の改定では、燃える、燃えない、容器プラ、ペットボトルも含みますが、3種のごみは戸別収集となりましたが、古紙、古布、段ボール、瓶、缶などの資源物収集については、これまでの3種の集積場所として使われていた場所でのステーション収集になった地域があります。
新しい資源ごみの収集所近くのお宅にしてみれば、それまで集積場所の管理人のごとく様々な気遣い、気苦労があり、戸別収集となったことで、ようやくその任から逃れられたと思った矢先、物が変わっただけでやはり気苦労は変わらない、もう勘弁してほしい。また、自分の住宅エリアだけならともかく、他地域のごみまで持ってこられるのは嫌だなどなど、こうした声がありました。
そうした声があった地域については、所管課でも新たな集積場所を探していただいたり、また、見つからなければ、何とかご理解をいただくよう話をしていただいたかと思います。
3種類のごみ袋と柳泉園組合3市のごみ袋の統一化を
もとより資源ごみも含めた全種目戸別収集となれば、こうした声は解消されることだと思います。しかし、そのためにはどこかでその費用を捻出していかなくてはなりません。とはいえ、そのためにはまた、ごみ料金袋の料金の改定では市民理解が得られない。そこでごみ袋の製作費を見直すことによって費用軽減できないでしょうか。
現在、燃える、燃えない、容器プラと3種類あるごみ袋を同一のものとして製作すれば、費用は軽減されることと思います。また、同じ柳泉園組合を構成する3市で統一のものとすれば、よりコスト軽減されると思います。資源ごみの戸別収集化とごみ袋の統一化についてご所見をお伺いいたします。
【答弁/高見澤進吾市民環境部長】要するに資源物も戸別収集してほしい
議員ご指摘のとおり、令和2年度は本市の清掃行政にとって大きな変革の年でございました。コロナ禍の影響により、戸別収集についての説明会等ができず、市民の皆様に変更点をご理解いただくことが難しかったことや、実質的な廃棄物処理手数料改定と戸別収集導入時期が10月に重なってしまったことなどにより、導入当初には市民の皆様にご迷惑をおかけしてしまいました。
具体的には、議員からご紹介のあった事例や、一部地域での資源物集積所の場所の不足や排出量に応じた広さの不足等、住民からの相談が多く寄せられましたが、本市では新たな資源物集積所の確保をするため地権者へ伺い、協力のお願いをするとともに、職員がそれぞれの地域へ個別に伺い、住民の皆様の貴重なご意見を傾聴し、市民の皆様に施策の必要性についても丁寧にご説明させていただき、現在では、本市のごみ収集体制についてご理解いただけたものと認識しております。
議員ご提案の資源物の戸別収集については、ご指摘のとおり、資源物の戸別収集が実施できれば、ご紹介のあった事例などは解消されていくと考えており、本市としても収集体系の見直しの当初から、ごみ全品目の戸別収集導入の可能性を模索しておりましたが、経費が大幅に上昇することから、今回の収集体系変更では見送りさせていただきました。
また、資源物の戸別収集により、既存の集積所を利用しないことで発生いたします未使用の集積所問題は、既に戸別収集を実施している他市の事例では、土地の形状等を理由に土地の買手を探すことも難しいため、何らかの手段により集積所を閉鎖したとしても、景観の課題もあり、有効な解決方法が確立できていない状況と聞いておりますので、このことについても課題であると認識しております。
とはいえ、柳泉園構成3市において、東久留米市と西東京市では既に資源物の戸別収集化も実施されていることから、その状況を参考にさせていただきたいと考えております。
続きまして、指定収集袋の同一化でございますが、可燃ごみ、不燃ごみの指定収集袋を同一化することにより、指定収集袋の種類が減ることによるスケールメリットの可能性はございますが、指定収集袋を同一化した場合には、分別の誤りや分別しないで排出されてしまうおそれがあることに加え、視覚障害者の方などは、指定収集袋単体での判断が困難になってしまうなどの課題も想定されますので、そうした対策をどのように行うかを含め、研究課題とさせていただきたいと考えております。
次に、柳泉園組合構成3市での指定収集袋の共通化についてでございますが、共通化することによるコスト削減の可能性だけではなく、構成3市間で住所変更される市民の方が、指定収集袋を無駄にすることなくご活用いただけるなどのメリットもあると考えております。
現状といたしましては、廃棄物処理手数料において、柳泉園構成3市の廃棄物処理手数料が同額ではないことや、事務処理手数料も異なっていることから、直ちに実施することは難しいと考えておりますが、まずは、柳泉園構成3市及び中間処理施設であります柳泉園組合を含めた中で、指定収集袋の統一化について課題提起し、課題整理等を行った中で検討していきたいと考えております。
いずれにいたしましても、将来的には資源物の戸別収集化についても検討していきたいと考えており、費用の捻出をどのように行っていくかが重要なことと考えておりますので、議員のご提案は有効な手段と考えておりますことから、他市の事例等を参考にし、今後課題の一つとして今期策定する一般廃棄物処理基本計画の中に盛り込み、柳泉園構成3市会や廃棄物減量等推進審議会等において、議論をしていきたいと考えております。
今回の質問の骨子は、戸別収集化になったのだが、資源物は戸別収集になっていないというところから様々な問題が起きていますよというところで、資源物も含めて全部戸別収集していただけませんかという提案でした。
ご答弁にもありましたように、当初はそう考えていたが、これをやってしまうとかなりの大きな費用がかかるので、今回ごみ袋の料金改定があったのに、そこに上乗せ幅がより大きくなってしまうので今回やめたという経緯があるとご答弁ではありました。
三多摩26市のごみ収集方式はどうなっていのか?
その中で、今回清瀬市がごみの戸別収集化をしたわけですが、多摩26市の中で戸別収集をしている行政がどれだけあるのか。そしてまた、清瀬市のように一部ステーション方式に残して、主要な燃える、燃えない、容器プラだけやっているみたいな、部分的な収集をしているのがどれだけあるのか。この近隣市、または26市比較して、どういう状態か質問いたします。
【答弁/高見澤進吾市民環境部長】
26市における資源物の収集状況でございますが、26市においては町田市、それから国立市、東大和市、清瀬市、武蔵村山市、こちらの5市がまだ集積所を使った収集をしていると認識してございます。
26市中5市が部分的な戸別収集で、そこの26市中、だから21市はもう完全な戸別収集をしているということでいいですか。1市ぐらいは戸別収集していなかったか。
多摩26市のうちほぼ全部が完全な戸別収集をしていて、5市のみが不完全な一部残した戸別収集をしているということです。
こうなってくれば、様々な問題が一編にクリアして、地域の皆様、市民の皆様も安心できるわけですが、何はともあれお金の問題です。
ごみ袋を一種類にすれば製作費が安くなり費用が浮く
資源としては、お金としては、その原資としては、私はやはりごみ袋の料金をまた上げるということではなくて、何とか違う方法でお金をやり繰りできないかというところでごみ袋の統一化というのをしたらどうかと思います。
我々からすると、現状燃える、燃えない、容器プラという3種のごみ袋でもう慣れてしまっているので、それが一遍に同じものになってしまうということはどうなのだろう。ご答弁にもありました、混在してしまうとか、間違って入れてしまうとか。せっかく燃える、燃えない、容器プラと3種で分別しているのに、全部ぐちゃぐちゃになってしまうのではないかというご懸念があるという答弁がありました。
翻って、我々自宅でもごみ袋がありますが、ごみ袋をそのままぶら下げて捨てているわけではないですね。ごみ箱があって、そこにごみ袋を入れて、この赤いごみ箱は燃えるとか、白いごみ箱は燃えないとか、それぞれ各家庭で工夫されて分別をされているのです。何もごみ袋の色を見ながら捨てているわけではないから、それは我々議会の控室でもそうです。燃える、燃えないに分かれていますが、ごみ箱は同じごみ箱ですから、左が燃えるで右が燃えないということになっています。
そのように、実際の生活上においては、ごみ袋が同じものであれ何であれ、習慣的に燃える、燃えない、容器プラということが場所が確立されていれば、あとは捨てるときに袋詰めして、もう全部同じ袋になってしまったら、ちょっと中身が見えないと、どれが燃える、燃えない、容器プラか分からなくなってしまうということはあると思うのですが、そこさえクリアすれば何とかなっていくのだろうと思います。
ただ一点、今容器プラだけがごみ袋の料金が違うので、燃える、燃えないはリッター2円ですが、容器プラはリッター1円なので、これは3種類を一緒にしてしまうと、これもまたややこしい問題になってしまうので、まずは燃える、燃えないだけを同じ袋にしていったらいいのではないかと思います。これが現実的なのではないかと思います。
ごみ袋を一種類でやっている市はあるか?
先ほど戸別収集をやっているところは多摩26市でどれだけあるのですかということを伺いましたが、今度は、今私申し上げたように、燃える、燃えない、容器プラの3種のごみ袋を同じ袋で使っているような行政はあるのかどうか、ご存じだったら教えてください。
【答弁/高見澤進吾市民環境部長】同一ごみ袋でやっている市もある!!
多摩26市のうち、可燃、不燃のごみ袋、こちらを同一にしているのが武蔵野市、それから三鷹市、西東京市、あと東大和市、この4市となっております。東大和市につきましては、容器包装プラも同一化と認識しております。
やはり先進自治体はあるということで、私実はこの話は故中澤副市長からよく聞かされていて、東大和市では同一の袋を使っているということで、これも要するに市民意識として高まってくれば、ごみ袋が何であれ、燃える、燃えない、容器プラというのはきちんと分別されていくものだというお話を伺っておりました。
これをヒントに今回提案させていただいているわけですが、もう一つ、費用、削減コストが軽く収まる方法として、柳泉園組合を構成しているこの3市が同じ袋にしていったら、よりスケールメリットがあるのではないかということをご提案申し上げました。
恐らくこれは3市によってごみ袋の料金が現状は違うということや、様々背景が違うので一朝一夕にはできないこととは思いますが、これはやはり今後ぜひ議題に乗せて検討していく課題ではあろうかと思います。柳泉園組合議会でこうしたことを統一化していくということを、ぜひまた今後含めてご検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
Posted by takosuzuki
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