2022年11月30日

★清小清中を小中一貫校として再編を/令和4年9月議会

清小清中を小中一貫校として再編を

清瀬市の公共施設再編では、公共施設は中学校を中心にまとめていく
昨年示されました公共施設再編計画では、人口減少と高齢化が進む中で、清瀬市として公共施設は大きく市内五つのエリアに分類される中学校区を基本として統廃合されていくことが示されました。

持続可能な市政運営を模索する上で、維持コストのかかる公共施設を中学校を中心として、市内4ないし5エリアに分類することは、市民サービスの上でも、多世代間交流の意味でも、ワンストップサービス拠点がつくれる可能性の意味でも、教育的分野における可能性の意味でも高く評価してまいりたいし、今後市民の声を聞きながら、時間をかけてしっかりと計画していただきたいと思います。

老朽化著しい清瀬小学校の建て替えは喫緊の課題
同じく、一方で、公共施設再編計画地域レベル編にて喫緊の課題として計画されているのが、老朽化の著しい清瀬小学校校舎の建て替えです。改装ではなくて新校舎建設として新しく建物を建てるわけですから、完成後は数十年の使用できる校舎となります。その建設に当たってはぜひ、小中一貫教育のできる建物として設計いただきたいと思っております。

群馬県藤岡市の小中一貫教育
今般私は総務文教常任委員会として、群馬県藤岡市の行っている小中一貫教育を視察してまいりました。藤岡市では、学びの連続性と生徒指導の継続により、生徒の学力向上を目的として、市内の中学校5校を軸に、その中学校区にある小学校11校をそれぞれ連携させて、連携型の小中一貫教育を9年前より行っております。それぞれの小中一貫校では目指す子ども像を共有し、9年間統一のカリキュラムにより、系統的な教育が行われております。

藤岡市の小中一貫教育では教科担任制を取り入れており、それ以外の特色としては、カリキュラムの中に藤岡市の郷土教育を取り入れ、それを小中一貫教育と併せて実施しているコミュニティスクールとして、地域の方々のご協力をいただきながら行っているとのことです。コミュニティスクールは、各学校にて既設の学校運営協議会のほか、地域学校協働本部を設置し、目指すべき児童・生徒像を地域と共有しながら、学校を核とした地域づくりとその人材確保を図っております。

こうした藤岡市の取組は9年間にわたる経年変化の分析の結果、小学校高学年、中学生の学力向上が分かりました。また地域においても、市のそうした教育活動に対する理解と協力が着実に深まり、地域と学校の信頼関係も深まっているとのことです。

清瀬市において、清瀬小学校の校舎建て替えを好機として、清瀬中学校との小中一貫教育を目指し、それを前提とした新校建設を検討してはいかがでしょうか。

先日来、小中一貫教育については今議会でも議論がされておりますが、改めて教育長の小中一貫教育に対するご所見をお伺いいたします。
【答弁/坂田篤教育長】
では私から、小中一貫教育について、あくまでも一般論で、まずお答えを申し上げたいと存じます。

小学校6年間、中学校3年間という学校区分や修業年限は、昭和22年に交付された学校教育法によって定められたものでございます。すなわち76年前の子どもたちの実態を基につくられた制度でございます。この6・3制は当時の社会情勢や子どもの実態に適合して、幾つかの課題はありながらも、我が国の子どもたちの育成と社会の創造に役立ってきたことは事実でございます。

6・3制の弊害 中一ギャップ
反面、この70数年間の間で、社会情勢も親の教育観も、また子どもたちの身体的、精神的発達の度合いも変化し、6・3制というシステムにひずみが生じてきたとも指摘されています。

その1事例が中一ギャップと呼ばれる現象でございます。

文部科学省の問題行動調査によると、2020年の全国の不登校児童・生徒数は何と19万人を超え、内訳では中学校入学と同時に不登校生徒が急増をしております。これが中1ギャップという現象ですが、小学校と中学校のシステムの違いや指導法、指導の考え方の違い、すなわち小学校と中学校の段差、急激な変化に子どもが苦しんでいる現れでございます。

義務教育9年間を同じ考え方で指導できたり、同じ方針でアプローチをしたり、指導方法の段差をスムーズに減らしていったりできる小中一貫教育は、中1ギャップを起こしにくい環境となることは間違いございません。事実、先進事例校からは、一貫教育を行うことで中学1年生の不登校が減少したとの成果が報告されています。

6・3制の弊害 学力向上を阻害
ひずみは学力面でも現れております。子どもの学びは連続一貫しているにもかかわらず、従前の小学校と中学校がセパレートに機能する現在の教育システムでは、教育目標も子どもたちに育みたい資質や能力も異なる状況にありました。すなわち義務教育9年間を一貫した方針や体制によって指導することができず、学力を含む子どもたちの力を最大限に引き出してあげることはできなかったということでございます。

このことに関するエピソードを一つご紹介申し上げます。

以前私が他の自治体で勤務をしていた頃のことでございます。中学校数学の時間でございました。角の二等分線を作図する学習です。作図の上、二等分されていることを証明しなければなりません。四苦八苦している子どもに先生が助け船を出しました。5年生のときに算数で合同の図形を勉強したでしょう。あれはどういうことだった。ああそうか。つながらなかった部分が整理されて、証明を一歩進めることができました。

この数学の先生は、一体型小中一貫校で小学校の先生と日常的にチームティーチングを組んで、小学校高学年の算数の指導に携わっていました。小学校時代の学習内容を知っていて、子どもがつまずきやすい箇所を理解している先生だからこそ、思い出してごらんと習ったことを引き出してあげることができたわけでございます。

分からないで困っている子どもに、小学校で勉強しただろう、覚えていないのかと叱責をしても、何の役にも立ちません。この数学の先生は、まさに一貫教育でしか行えない教師の支援の姿にほかならないと私は思っております。

これまで、76年前の制度が生むひずみを基に、一貫教育の期待される効果についてご説明をしてきましたが、ほかにも様々な面で効果が報告をされております。

小中一貫教育の効果 健全育成
例えば、子どもたちの健全育成面です。

学校行事をはじめ、様々な教育活動の場面で、6歳から15歳という幅広い年齢層の子どもが共に活動することによって、年齢の下の子どもは年の離れたお兄さん、お姉さんの姿から、憧れや目標を持つことができます。上の者は年端のいかない弟、妹たちの面倒を見ることにより、思いやりの心や優しさを身につけることはできます。

異年齢の子どもたちが共に活動したり、遊んだりすることで育まれる力は、ここで改めてご説明することはないかもしれませんが、少子化が進む中、現代社会では、それが難しい状況にあることも確かでございます。小中一貫校では、その場面を意図的、計画的に設定をすることができるわけでございます。

小中一貫教育の効果 保護者への教育の可視化
保護者の方々にとっても、その成果は期待できます。小学校の保護者、特に第一子の保護者にとって、我が子はこれからどのように成長をするのか、期待と不安を抱いていらっしゃいます。そのような中、学校行事や部活動などで、力強く活動する中学生の姿を見ることで、将来の我が子が成長した姿を思い描くことができます。

このことを一貫校に通わせている保護者の方は、こう表現されました。

9年間の出口が見えたことで、本当に安心ができました。難しい思春期の子育てについて、中学部の保護者の方々や先生方からヒントをもらうことができました。

小中一貫教育の効果 行政の教育に対するメッセージ 
一貫教育は未来の教育の具体的な姿であって、新しく小中一貫校を建設する暁には、教育に対する行政からの強いメッセージになるとともに、完成後はまちづくりの象徴にもなります。質の高い教育を行うことで、それを期待して、期待を寄せる人々が住まい、結果まちが潤い活性化していくという、教育によってまちや地域が活性化された事例は幾つもございます。

一貫校の建物は、その導火線になり得るものであり、いや、我々教育委員会としては、もしもそうなった場合は、これを実現していかなければならないと思っております。

一貫校は子どもの成長のためのひとつつり方法
一貫校も、地域や学校運営に参画をするコミュニティスクールも、子どもを心身共に健やかに成長させるための一つのシステムで、方法でございます。目的ではありません。しかし、一般質問の初日に石川議員にご答弁した、令和の日本型学校教育を実現していく非常に有効なシステムであることも間違いございません。

新校にいかなるシステムを導入し、どのようなハードに、どのような魅力を宿していくかについては、市民を含む検討委員会で十分議論してまいりますが、その際、私たちが決して失っていけない視点があります。それは、80年、100年の長きにわたって、子どもを賢く、心身共に健やかに育てるという教育の使命を新校は担い続けるのだという未来的視点でございます。

繰り返しますが、現状の6・3制は我が国の教育のみならず、広く社会をつくる上で大変大きな役割を果たしてきました。これは間違いがないことでございます。しかし、これからますます進むであろう不確実な社会において、今こそ温故知新の言葉どおり、未来の教育を考え、その具現化に向けた行動を起こさなければならないときであると私は確信をしております。

教育委員会はあくまでも子どもを主語に置き、未来の教育を担う新校の在り方を追求してまいりたいと考えております。

6・3制は戦後の高度成長時代のシステムでは
今教育長がご自身のご見解も交えつつ、一般論としてお話をいただきました。小中一貫校そのものは私も当然そんなによく分かっているわけじゃありませんから、今回の教育長のお話で大変によく、小中一貫校とはどういうものかというのは分かりました。6・3制が戦後右肩上がりで、人口がどんどん、いけいけどんどんの時代で、人材が足らないというときに短い期間でいかに多くの人材を、そしてまた均質な、質のよい人材を生み出せるかという社会ニーズの中で出来上がった体制であります。

今日、もういけいけどんどんじゃなくて、成熟の時代になっている高齢化社会の中で、これから求められる時代ニーズというのはまた当然違うという角度でいえば、今教育長がおっしゃったように、教育システムも大きな変わり目に来ているんじゃないか。私も本当にそう思います。

全国ではたくさん実施している一貫校だが清瀬にはない
その意味で、小中一貫校というのは必ずしも新しい制度ではない、もう既にやっているところもいっぱいあります。しかしながら、清瀬市ではまだ一校もやっていないということですね。

新しい制度であるからにはもちろんいいところもあれば悪いところもある。今回行きました藤岡市でも、るる聞きましたが、悪いところはなかなかおっしゃらなかった。こういうところ悪いんじゃないかなとか、教員の働き方には結構無理があるんじゃないかとか、様々私は思いましたが、突っ込みましたが、それはおっしゃらなかったですね。それは地域の援助とか、そういうのが様々あったからだと思います。

清瀬小学校の建て替えは一貫校を視野に入れた設計を
今般、清瀬小学校の改築という案件がある。これはもう決まっていることですからやるんです。だがその上で、小中一貫校ということが想定されていて造るのと、想定されてなくて造るのとでは大きく違う。

まず今、教育長からおっしゃったように、施設一体型といって校舎一つでそこに小中学生が入るというパターンであるならば、造り方が大きく変わってしまうんだろうと思います。今回行った藤岡市は連携型、離れているところでもやっていくというやり方があります。

こういう施設一体型、連携型様々いいところ悪いところがあると思うんですが、かいつまんでご説明いただければ。
【答弁/坂田篤教育長】
どんなに優れたシステムも、今議員おっしゃられたように、必ず功罪両面がありますんで、我々としてはこのメリットが大きい、特に子どもにとっていい施策、もちろん課題もある中で、いいと言われるところが大きければ、やはりそちらを選択していかなければならないんではないかと私は思っています。そういう中で、小中一貫そのものについても賛否両論あることは私も十分理解しているところです。

一貫校の校舎の3パターン
それとともに、今議員がご指摘いただいたような様々な形態がございます。施設分離型というのはご視察された藤岡市の形で、それぞれの学校が独立して、小中学校が独立した形で教育課程を一貫していきましょうという形になります。

これは施設が離れているというところで、なかなか子どもたちの日常的な触れ合いがない。あとは教員同士も、情報交換がなかなか難しいというところがあって、やはりせっかく一貫をするんだとすれば、この施設分離型というのは非常に厳しいかなというところは、条件的に厳しいかなというところがございます。

もう1点が、併設型一貫校というのがございます。これは今話題になっている清瀬小学校と清瀬中学校が隣同士になっております。清瀬第二中学校と清瀬第六小学校も隣同士の学校。これ併設型で、一貫校でやるとすれば併設型。

この場合は、校長がそれぞれの学校に1人ずつ配置をされる形になります。確かに教育課程の連携はできるんですが、経営方針を一貫するというところについてはやはり若干の課題がある。それと、小学校と中学校が別々の校舎で学んでいますので、これは分離型と同じように交流がなかなか難しい、日常的な交流が難しい。職員室も別々でございますので、方針を一貫してやっていくというところはなかなか課題があるという中で、最終的にはやはり施設一体型というのが、一貫をやっていく上では最も恵まれた環境になるだろう。

ただ、新しい校舎を建設しなければならない財政的負担であったり、もしくは体育館とかプールや何かを多人数の子どもが使えるようにするためのスペースを取らなければならないというところがあったり、これも冒頭申し上げたように、幾つもの課題はございます。そこはやはり導入するとすれば十分検討しなければいけないところかなとは理解してします。

清小・清中の場合、併設型が現実的
施設一体型が一番いいというお話で、もちろん物理的にお金の面でとか様々要因があって、だが今回清瀬小学校、清瀬中学校については清瀬小学校を丸ごと建て替えるわけだから、極端なことを言えば、清瀬中学校と同じ校舎の規模のものを二つあればいいわけ、24学級だとしてということで。もうくっつけるぞという角度で、極端なことを言えば、こういうことも可能であろうと思います。

清瀬小学校、清瀬中学校のもし小中一貫校をやるとすれば、一体型の建築も、今であれば恐らく設計の中に入ってこれるんだろうと思います。ただし、それ以外についてはこの藤岡市のように、一遍にやるというのはなかなか難しいが、もしやるにしても、まずは隣だから併設型でやっていくとか、そのまた建て替えの時期が来たら一遍にやっていくとかという段階的なことを踏みながらということでもありかもしれないし、まずは私は清瀬小学校、清瀬中学校については、今回建て替えがあるのだから、決まっていない。清瀬小学校、清瀬第八小学校の統合は決まっているんですよ。それと、建て替えるということも決まっているんです。だが決まっていないのはどういう教育形態にしていくかというのは決まっていないわけだから、小中一貫校をぜひ検討いただきたいと思います。

当事者であり教育のプロたる教育委員会が堂々と提案主張を
教育長からるるお話しいただく中で、教育委員会は、そしてまた教員の皆さんは、教育の当事者ですから。教育の当事者である皆さん方が、これがいいんだと思うんであれば、自信を持って言っていただきたい。我々父兄、または地域の人たちに対して、我々教育のプロとしては、これまでの戦後教育の在り方か、そして今回また標榜されているこうした新しいシステムか、我々ぜひこれを挑戦してみたい。ぜひそれは議論の上で、レクチャーを、または説明を丁寧にしていただきたいと思っています。

予算は八小の売却益ではなく、統合後の余剰土地の売却を
財源のことも清瀬第八小学校を売られなければお金がないという話もここまでありましたが、私は必ずしも清瀬小学校、清瀬中学校丸々そのまま全部を使う必要あるのかと思うんですよ。一体型にするんだったらば、では清瀬小学校のプールの部分、運動場の部分の半分を売ってしまってもいいんじゃないか。だって体育館だって、一体型にすれば、清瀬中学校の体育館でいいわけでしょう。プールも言ってしまったら、二つ要らないから、一つは壊してしまってもいい。または、もう民間にやるという方法もあるだろうし、だからその売却益でもって足しにしていくという方法だって恐らくあるんだろうなと思います。

本当は地図を見せたいんですよね。ぱっとやるとここにぱっと出るとなるといいんですが、来年はしっかり頑張りましょう。

【補足】
清瀬小中の略図


清瀬小中の略図

※上の図は現状の清瀬小中の略図です。下の図が参考例として私が勝手に考えたものです。一貫校として統合したときに、運動場、体育館、プールは時間割を調整して共同使用し、余った土地を売り統合資金にするという考え方の例示です。

市は統合予算を第八小学校を清瀬小学校と統合し、空いた八小の土地の売却益を立替費用にしたいとの考えをもっています。私は第八小学校と清瀬小学校との統合はまだ少し早い気がします。八小南側には広大な農地があり、将来、宅地造成される可能性があるからです。

Posted by takosuzuki │ ■議会報告/City Concil Report | 学校・教育・子育て