2024年05月04日
★代表質問/清瀬市の教育について/令和6年3月議会

清瀬市の教育についてとして、清瀬市の教育全般についてお伺いいたします。初めに、新校建設についてお聞きいたします。
これまでの新校建設の経緯
清瀬小学校は市内14の小中学校のうち、老朽化と耐震化に伴う改修の行われていない唯一の学校で、校舎の老朽化の著しい清瀬小学校の改修、ないし建て替えは喫緊の課題となっていました。
そうした要請を踏まえ、清瀬第八小学校と統合した上で新校として建設する方向で、清瀬市新校開設に向けた基本構想及び基本計画策定委員会が発足。委員会による検討は、令和4年11月から令和5年11月まで、1年間都合8回にわたって開催されたとお聞きしています。
並行して広く市民にご理解いただくために、清瀬市の教育についての特別講演会やフォーラム、市民ワークショップも4回行われるなど、丁寧な進め方であったと理解しています。
そして、その結果として提出された報告書では、差し当たって清瀬第八小学校との統合は延期とし、今後は清瀬中学校との一体型の小中一貫校も検討に入れつつ、当初の予定どおり、令和11年の開校を目指して計画を進めていくべきと示され、新校建設の今後の方向性が提示されました。
そこで、まずはその報告書を踏まえて、その後、基本構想及び基本計画(案)としてまとめられたと理解していますが、今後の清瀬小学校、清瀬中学校の新校開設の方向性として、特に制度、総称、校舎について、その進展状況をお伺いいたします。
目指すべき清瀬市の小中一貫教育について
あわせてこれまで議論された、また報告書にも示された、清瀬市の小中一貫教育制度についてお伺いいたします。
私がこれまで本議会においてお伺いしていく中で、小中一貫教育一般について、その特徴、メリット、デメリット、校舎に即した一体型、併設型、連携型などの分類については理解していますが、それでは、清瀬市における一貫教育についてどのような議論がされてきたのか。また、どのような形になっていくのかお聞きいたします。
清瀬市の独自のエドデックについて
関連して、これからの教育において最も大事なことは教育ツールとしてのデジタル活用です。これまで清瀬市のICT教育は度々議論されてきましたし、私もその功罪について正しい活用をと訴えてきました。
言うまでもなく社会は大きくデジタルを取り入れたものとなり、これからはもっと加速度的に驚くべきDX社会に変わっていくことでしょう。その時代に生まれた、また生まれてくる子どもたちは、デジタル機器なしに生活はできない世の中になっていきます。
そうしたことを踏まえて、今後の清瀬市の独自のICT教育、エドデックの方向性、考え方をについてお伺いいたします。ご所見をお伺いいたします。
【答弁/大島伸二教育部参事】
新校建設についての進捗状況について
初めに、新校建設についての進捗状況についてお答えをいたします。
清瀬小学校と清瀬第八小学校の統合は当面延期としつつも、新たな教育の在り方についての検討は進めながら、予定どおり令和11年度の使用開始に向けて進めているところでございます。
この基本構想、基本計画の策定に当たっては、公募市民や保護者代表を含む清瀬市新校開設に向けた基本構想及び基本計画策定委員会からの報告書を基に、基本構想、基本計画案を作成し、パブリックコメントを行い、多数のご意見をいただきました。
現在、このご意見を踏まえて、今年度中の完成を目指し、基本構想、基本計画案の修正をしているとこでございます。
今後についてですが、来年度はこの基本計画を基に、校舎配置案の絞り込みや仮設校舎建設の妥当性、授業手法等、専門的見地で検証し、その後、基本設計、実施設計の策定へと進み、令和8年度から新校舎の建設に向けて工事開始を予定してございます。
なお、新しい学校名につきましても、これから皆様とともに考えてまいります。
清瀬市における小中一貫教育について
次に、清瀬市における小中一貫教育に関する議論の経過についてお答えをいたします。小中一貫教育については、これまで策定委員会でも様々ご意見をいただいてまいりましたが、最終的には全市的な課題であり、別途検討していく必要があるとの見解に至りました。
このことを踏まえ、教育委員会で検討を重ねてまいりましたが、子どもの育ちや学びは一貫しているという事実に基づき、つながりを大切にした教育を一層重視すべきとの結論に達しました。
このことから、育てたい資質能力を共有したり、小中が教育課程をすり合わせて学校行事を共同に取り組んだりしながら教育活動に当たる、小中連携教育の一層の充実にまずは取り組むことといたしました。
小学校教育から中学校教育への円滑な接続を図ること。また、小中学校9年間を一体的に捉え、指導の連続性や系統性を工夫することは、これからの教育を考える上でとても大切な視点となります。
これまでも清瀬市では、五つの中学校区それぞれで小中連携の取組が様々進められていましたが、次年度以降は教育委員会が中心となり、全校で小中連携教育の推進を図ってまいります。もちろんこの成果については、適宜検証しながら、保護者や地域の皆様に周知をしてまいります。
また、現段階では推進期間の終了時期は設けず、検証を基に、その後の発展を検討していくこととしております。
次年度は小中合同研修会を年間2回実施し、全小中学校教職員に対し、連携教育への価値や理解を促すとともに、中学校区グループ部会も並行して開催し、学校間での共通理解を図るとともに、実践的な研究に取り組んでまいります。
また、他の中学校区グループとの情報共有や市全体の取組の在り方を検討するため、各中学校区グループの代表者と教育委員会事務局による小中連携教育推進委員会も開催する予定です。
なお、これらは適宜ホームページや各校の保護者会、学校公開等でも周知していくよう努めてまいります。
加えて、令和7年度には2年間の成果を広く広報するため、小中連携教育フォーラムの開催も予定をしているところです。
まずは、次年度から複数年をかけてこのような形で小中連携教育を確実に実施し、その成果を確かなものとした上で、次のステージに施策を高めていきたいと考えております。
清瀬市のICT教育の現状について
最後に、ICT教育の現状などについてお答えをいたします。本市では、1人1台のタブレット端末を活用して、学習指導要領が示す、主体的、対話的で深い学びの実現に向けて取り組んでおります。
具体的には、児童・生徒がインターネットを活用した調べ学習だけでなく、オンライン上で意見交換をしたり、複数の児童・生徒が同時編集機能を活用してプレゼンテーション資料を作成したりする活動など、ICT機器を活用した授業実践が全校で行われております。
また本年度は、大学教授をお招きして、市内小中学校の教員を対象に、より効果的にICT機器を活用できるよう、実践事例を交えた講義、演習、情報交換も実施いたしました。各校からは、児童・生徒が他者の意見と自らの意見を比較し、考え、見直したり、より深く考えたりしている様子が観察されたなどの報告が上がっております。
加えて各学校では、教員がタブレット端末を活用して、児童・生徒と同様に同時編集機能を活用して授業研究や協議会を実施しており、教員のICTを活用する力も高まってきていると感じております。
今後の方向性についてですが、本市では次年度から小学校全校で使用しているドリルコンテンツと本市の学力調査の連携を図ることを予定しております。これは学力調査で明らかになった、それぞれの児童の苦手分野に応じて、タブレット端末のドリルコンテンツで、その問題が自動的に出題されるような仕組みを想定してございます。AIを活用したこのような仕組みは今後、さらに広がっていくものと捉えており、個別最適な学びの一角を担う機能になると考えております。
Posted by takosuzuki
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