2025年02月11日
★清瀬市のゲリラ豪雨対策について/令和6年9月議会

河川のまち・清瀬は豪雨災害に留意を
近年の異常気象による豪雨災害は、清瀬市にとってより日常的で、リアルな災害と言えます。それは特にこの夏を通して痛感いたします。連続して起こる記録的な豪雨、台風の発生とその速度と進路、まさに日本は亜熱帯になったと思わざるを得ませんし、ヒートアイランド現象と相まって、異常気象に拍車がかかっていると感じます。今後は、予想外の豪雨が頻発するのではとの恐怖が募ります。
何より二つの一級河川を擁する清瀬市では、豪雨は他人事ではありません。柳瀬川・空堀川の河川氾濫対策は、ともに東京都により河川改修工事が進行中ですが、内水氾濫対策としては、まだまだ十分ではありません。現在までに行われている内水氾濫対策としては、雨水幹線整備、柳瀬川右岸5号雨水幹線整備事業を進めており、本年度中には完了の予定と承知しています。
中里一丁目地域の豪雨対策施策は奏功したのか
また、個別には、豪雨のたびに通行止めとなる新小金井街道コンビニ付近には、地下貯留型浸透桝、ボックスカルバートを埋設設置、住宅浸水のおそれのある中里一丁目地域では同じくボックスカルバートを5か所にわたって設置するなど、それぞれの地域で現状できる対策を講じていただいています。
しかしながら、7月22日、また31日のゲリラ豪雨では、雨水幹線整備の完了しているはずの市役所交差点付近は道路冠水し通行止めに、ボックスカルバートのある新小金井街道のコンビニ付近も冠水、中里一丁目地域も、建物の構造上浸水はしなかったものの床下浸水並みで、道路は完全に40センチほど冠水しました。
今後の豪雨対策、内水氾濫対策として、まずは、現在進行中の雨水幹線がどのように効果を出していくのか、また、設置したボックスカルバートは効果がなかったのかの検証と、あわせて今後の雨水管整備をお聞きし、再質問へと移らせていただきます。
【答弁/田村文義都市整備部長】
近年全国的に多発している集中豪雨や、大型台風による道路冠水の原因である内水氾濫の対策につきましても、本市も重大課題としてこれまで様々な対策に取り組んでまいりました。
初めに、現在進行中の雨水幹線がどのように効果を出すのかについてでございますが、議員からご案内の雨水幹線整備につきましては、柳瀬川右岸5号雨水幹線として、平成25年度より中里六丁目に位置する台田団地中央付近の柳瀬川への放流工から工事を開始し、令和6年度に中清戸三丁目付近の新小金井街道までの総延長約2.3キロメートル、最大直径2.4メートルの雨水幹線の整備工事が完了する予定となっておりますことから、内水氾濫にどのような効果があるのかにつきましては、道路冠水による市民の皆様の資産である車両の損傷被害や、歩行者や自転車の人身被害及び農作物の浸水被害の減少に寄与すると期待しているところでございます。
また、今年度につきましては、次期雨水枝線整備に向け、市役所周辺のけやき通りや清瀬第八小学校北側の設計業務を実施しているところでございます。
工事内容につきましては、既設の道路排水管では処理することができない雨水をより効率よく幹線に接続するための枝線の整備を実施する予定でございますが、既設道路排水管を雨水幹線及び枝線に接続する工事や既設道路排水管のルートを変更する工事も併せて実施する予定でございます。
次に、ボックスカルバートの効果につきましては、先般7月22日及び31日の夕刻のゲリラ豪雨につきましては、1時間当たりの雨量に換算すると約80ミリもの想定外の降雨が清瀬市で観測されたと伺っているところでございます。時間50ミリの雨水を処理することができる雨水幹線の能力を超えた災害級の大雨がこの夏に多く発生しております。
そのような中、新小金井街道の雨水貯留施設においては、雨水幹線整備が完了した後ではございますが、浸水被害の軽減に一定の効果があると考えており、中里一丁目地域に設置しました雨水貯留浸透施設においては、浸水範囲の縮小や道路に雨水がたまる深さの低下に効果があったと考えております。
いずれにしましても、今年度から2か年かけて、市全域で浸水想定区域図を策定するための基礎調査を実施しておりますので、その中でしっかりと効果を検証する予定であり、短時間の集中豪雨につきましても、少しでも浸水被害を軽減するために、雨水枝線整備等の道路冠水対策を引き続き実施してまいります。

中里一丁目地域のゲリラ豪雨です。ここについてもボックスカルバートをしたんですけれども、こういう形ですね。左側は普通のとき、右側は冠水したところです(※上画像)。

ボックスカルバートへの雨水排水溝の増設を
また、これはこのボックスカルバート、地下に入っているものですね(※上画像右下部分)。ぜひ、ボックスカルバートを使ってもやっぱり冠水してしまうというのは、グレーチング排水溝がちょっと小っちゃいんじゃないかということが一つ考えられるので、これもグレーチング排水溝を増やすということをご検討いただきたいと思います。

※上図の赤線部分は地下に敷設されているボックスカルバート
【関連】
●豪雨による住宅浸水対策、実現しました。【2023年05月20日記事
Posted by takosuzuki
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