2026年05月06日
★清瀬のICT教育をブランド化しては/令和8年3月議会

ICT「3種の神器」の一斉整備と教育ブランド化への展望
清瀬市におけるICT教育は、文科省の指示のもと令和3年2021年にGIGA端末を全小中学校で進めることによってスタートしました。
そして5年目にあたる新年度は、いわゆるGIGAスクール構想による「セカンドGIGA」のフェーズに入り、その学習用端末の更新時期として予算も計上されています。一般的には単なる端末の入れ替え(更新)と捉えられがちですが、清瀬市においては、非常に大きな環境変化になると思っています。
それは、「端末の更新」に加え、「電子黒板の中学校全教室配備」、そして「学習支援ソフトの導入」という、いわば「ICT教育の3種の神器」が、同時に、かつ全小中学校で揃うという、極めて稀有な事例になったということです。
3種の神器の整備は三多摩では稀有
近隣の多摩26市と比較しても、電子黒板が未整備の自治体も多い中で、本市のようにこれらが同時に、かつ高水準で整備されることは、教育環境として大きなアドバンテージ、一歩リードした状況にあると考えます。
この恵まれたICT環境を「清瀬の教育ブランド」として、今後どのように子どもたちの学力向上や教育の質の充実に繋げていくのか、お伺いいたします。
それによってどんな独自教育がされるのか
合わせて、他市と比較した際の電子黒板やAI学習ソフトの整備状況、またこれら3種のツールそれぞれの特性、とりわけ電子黒板と学習アプリをセカンドGIGA端末で使用することによる相乗効果、それによってこれまでにないどんな授業が展開されるのかについてお聞きいたします。
ご所見をお伺いいたします。
【答弁/大島伸二教育部参事】
他市をリードする整備状況と各ツールの相乗効果
私からは、清瀬のICT教育をブランド化してはのご質問の中の、電子黒板や学習支援ソフトの他市と比較した際の整備状況及びそれぞれの特性とそれらを組み合せた具体的な授業展開についてお答えさせていただきます。
まず、多摩26市における電子黒板の整備状況ですが、令和7年度の26市状況調査では、中学校の全普通教室に電子黒板を配備している自治体が6自治体、未整備が6自治体となっており、その他の自治体は、特別教室などに整備をしている状況です。加えて、学習支援ソフトの導入状況については、現状ではほぼ全ての自治体で学習支援アプリの導入はあるものの、ドリルアプリについては、市として未導入の自治体が昨年の11月時点で複数ございました。
このような状況の中、次年度以降、清瀬市では、学習支援アプリ、ドリルアプリが小中学校全校で、電子黒板が中学校の全普通教室で導入していくことを予定しており、子どもたちにとってより学習しやすい環境が整うことになります。ただ同時に、その効果的な活用の推進が各学校に問われてくることにつきましては、清瀬市教育委員会としても重く受け止めております。
三種の神器・電子黒板について
次に、それぞれの機器の特性や具体的な授業展開についてお答えをします。
まず、電子黒板についてです。今回の電子黒板の整備拡張につきましては、令和7年第1回定例会予算特別委員会において、鈴木議員からご意見をいただいておりました。次年度導入予定の機器は大型の提示パネルであり、鮮明な画像や動画を映し出すだけでなく、画面上に直接書き込みができる双方向性を備えております。このことにより、従来の黒板やプロジェクターに比べ、視覚的に分かりやすいだけでなく、互いの意見の共有が瞬時に行えるとともに、その場で消したり、書き加えたりしながら、学級全体の考えをまとめやすくなるという効果も得られるようになります。
三種の神器・学習支援ソフトについて
次に、学習支援ソフトについてです。こちらも鈴木議員からは、令和5年3月議会で、民間の学習アプリの活用についてご提案をいただいていたところですが、次年度から授業支援アプリを全小中学校に導入する予定です。このアプリは、学びを深めるためのツールとして活用することができます。
具体的には、まず個人ボードという機能を使用して、課題に対する自分の考えを複数書き出し、視覚的に俯瞰しながら整理していくことができます。
次に、共有ボードという機能を使用して、他の児童・生徒と考えを交流することで共通点や相違点に気づき、自分の考えを見直していくこともできます。このような活動を繰り返し行うことで、より深い学びに到達することができるようになります。
また、一人一人の考えを集計する機能を使用して、学級全体の傾向を把握しながら、自分の考えに自信を持ったり、見直す機会にしたりすることもできます。
さらに、個人ボードにまとめた考えなどは、提出ボックスを使用して簡易に管理をすることもできるため、学びの足跡を自分で容易に把握できるというメリットもございます。
この共有ボードで考えを交流する際、効果を発揮するのが電子黒板です。全員で同じ画面を見ながら、その画面に直接書き込んだり、構成を変更したりすることができるため、学級全体の考えを整理する際には大変役に立つ機器になると捉えています。
最後に、ドリルアプリについてです。このドリルアプリは、個別最適な学びを支えるツールとなります。アプリの最大の特徴としましては、児童・生徒一人一人の習熟度や正誤状況に合わせた問題をAIが出題し、即時的に採点する機能を持つことが挙げられます。自動採点とともに、即時のフィードバックが可能となり、誤答に対してはヒントや解説も表示されることから、児童・生徒が分からないをそのままにせず、その場で解決できる仕組みとなっています。
また、選択式や記述式に加え、手書き入力も可能なため、漢字の学習では、紙のドリルと同じ感覚で活用でき、画数や字形まで自動で判定することもできます。
さらに、漢字や計算に特化したドリルに加え、単元の確認テストや、教員が指定した内容のドリルを配信することも可能となるため、授業中に限らず、補習教室や家庭学習など様々な場面で活用でき、基礎学力の定着に大きな効果を発揮するものと考えております。
【答弁/坂田篤教育長】新たな「読み書きそろばん」と教員の指導力への期待
教育の本質(不易)と最新ツール(流行)の融合
では私から、ICTを清瀬の教育ブランド化にしてはいかがかというご提案に対してご答弁申し上げたいと思います。
不易と流行という言葉があって、この言葉は俳人松尾芭蕉が奥の細道を旅して、俳諧の基本理念を会得した言葉であるとされています。この芭蕉の言葉をまとめた去来抄という書籍があるんですが、この中には「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」と記載されています。これはどういうことかというと、あらゆる物事には時代を超えても変わらない本質的な価値と、それから、時代に応じて変化すべき内容や手法があって、そのバランスを取ることが重要であるということを説いた言葉でございます。
現在、学校教育は100年に一度の教育改革と呼ばれるほどの激動の時を迎えております。私は今こそ、この不易と流行、いずれかに偏るのではなくて、学校は子どもを賢く心豊かにたくましく育てるという不易を根幹に据えて、時代の変化に応じた方法、すなわち流行によって教育の目的を達成していくという強い意志と実行力を教育に携わる者全てが心に刻むべきものであると考えております。
議員からご質問いただいたICTは、まさに激動の21世紀における不易たる教育の目的を達成するための流行、すなわち時代の流れに応じた重要な手段にほかなりません。
本市では、学習端末の更新、すなわち2ndGIGAを迎えるに当たって、議員がご指摘のとおり、全小中学校への新端末の配備、また、中学校全ての普通教室への電子黒板の配備、そして、全小中学校への学習支援ソフトの導入、この三つの要素が同時にそろう計画となっております。
財政上の問題で事務負担増加などの理由によって、端末の更新だけで2ndGIGAをスタートせざるを得ない自治体も少なくない中、この3点セットを同時に整えるということは本市のICT環境を一気に高い水準へと引き上げるものであって、極めて大きな意義あるものであると考えております。
繰り返しになりますが、ICTは不易たる教育の目的を達成するための一つの手段であり、次世代の教育、すなわち子どもたちの思考力、判断力、表現力、そして、個別最適な学び、協働的な学びなど、21世紀型の教育を進めるに当たって不可欠なツールになります。
学校間の活用格差の解消と今後の横展開
そのためには、まず、ICTをいかに活用した授業を行うことができるかというところがポイントになってまいると思います。
私の手元に令和7年度の全国学力調査の児童生徒質問紙調査結果がございます。その結果の中に、中学校の回答の中に、1、2年生のときに受けた授業でICTをどれくらい使用しましたかという問いがあります。この問いに対して本市は、都や全国と比べてその活用率は決して高くはありませんが、ある中学校は、ほぼ毎日1日の複数の授業で活用していると答えた子どもたちの割合が60%を超えている。これは全国や都の3倍以上の数値になっています。学校間のばらつきというものはいまだあるんですが、このような活用をしている学校が市内にあるということは、横展開やばらつきの解消に非常に有効であろうと考えています。
今後、このばらつきを解消するとともに、配置される機器やアプリの特性を最大限活用できるような授業を進めていく必要があると考えております。
いずれにしましても、教育委員会として、恵まれた環境を最大限に生かし、不易と流行を大切にしつつも、ハード、ソフト両面から、清瀬ブランドの一つと評価をいただけるような、質の高い教育をこれからも目指してまいりたいと考えております。
それから、清瀬ブランドの学習をということで、今まで私も、あんまりデジタルに頼るなよと、紙だよと。川島隆太さんという人の話を通しながら、やはり読み書きそろばんでみたいな話もさせていただきましたが、かつて私もさっきご披露いただいたように、学習アプリも提案させていただいたし、電子黒板は去年ご提案させていただいたし、教育長おっしゃるように不易と流行。読み書きそろばん、現代で言うなら、思考力、判断力、表現力、これが現代の読み書きそろばんなんだろうなと私は思います。
その思考力、判断力、表現力をいかに培っていくためのツールが使えるのかという部分で、さっき参事からもご披露いただいたように、26市中、我が市のように電子黒板が全部そろっているのは6市、26市中6市でしょう。20市はそろっていない。電子黒板ないんですよ。学校に1個あるところはありますよ、もちろん。全くないのは6市とおっしゃっていたからね。学校に、清瀬市も去年までは1校に一つだった、電子黒板は。
私も学校運営協議会をやるようになって見せていただいたら、大変すばらしいツールであるということで、今回GIGA端末がリニューアルされる。これはもう国の事業ですから、うちだけじゃなくてよその市も一斉更新になるんだと思います。その上で電子黒板がそろって、配られた電子端末の中には、GIGA端末の中に学習アプリも入っている。学習アプリも2種類あって、いわゆるさっき言ったが、算数とか国語とか、そういうのをドリル形式で覚えるものもあれば、みんなで自分の考えを出し合うツールもあると。もう非常に恵まれた環境に今般そろうということは、これはもう売りにしてくしかないし、今般できていくんでしょう。
清瀬市における教員の年代分布とその特徴
清瀬小学校についても、これはもう最新の小学校ですから、ある意味で、そうした環境がフルに生かせるような学校になっていくんだと私は期待しているわけですが、いかんせん使うのは教員なので、学校の先生というのは、大量採用で、団塊の世代含め来ましたが、あまり採り過ぎてちょっと抑えようかと言って抑えていたら、いつの間にか成り手不足になっちゃって、でもうなる人がいなくなっちゃって、でも一生懸命採用して今若い人をどんどん競争率も下がっちゃって、そういう中で採用してということになっています。
ちなみに清瀬市の中において、教員の年代分布というのはどうなっていますでしょうか。
【答弁/大島伸二教育部参事】柔軟な若中堅層の強みを活かした教室レイアウト・授業の革新を
教員の年齢構成につきましては、全国的には50代以上や30代が多く、40代、20代が少ないという傾向が見られています。これはその時代、その時代における採用の在り方が影響していると捉えております。
現在の清瀬市においてもおおむね同様の傾向が見られておりますが、30代の割合が50代以上より多いこと、40代の割合が全国より多くなっていることから、50代未満の割合が全国より高い状況にあり、このことは本市の年齢構成の特徴と言えると考えております。
だからいわゆるベテランがいっぱいいて、ちょっと中間が少なくて、若い人が多いというのが全国平均ないし都の平均だと思うんですが、清瀬は割とベテランの方々がちょっと退職が早かったのか、他市よりも早く、だから比較的ちょっと下がふっくらした年代構想になっている。そういう意味では、いわゆる教員側の年代層も、このICT学習に適している年代層になっているということです。
いかにでも若い人が多いとはいえ、当然その人その人のICTスキル、メディアリテラシーというかICTリテラシーというのは違うでしょうし、だからいわゆるこの3種の神器をうまく使いこなせている先生はすばらしいが、あんまり使いこなせていないと困っちゃうということにもなりがち。いわゆるこれ担任ガチャだったり、教員ガチャだったりするんだと思うんですが、私その意味では、今回清瀬ブランド、教育を清瀬ブランドにと申し上げたが、いわゆるツールとしての3種がそろっているということだけじゃなくて、いかに教員の独創力、発想力、想像力を生かしていけるかということが一番のポイントなんだと思うんですね。
電子黒板が入るんですよ、教室に。そうすると、今まで黒板があって、その前に先生が立って、生徒がこうやっていて、不思議なことに生徒から見て左側、教員から見て右側に校庭があってね、右側じゃない左側、教員から見て右側、生徒から見て左側、教員から見て左側が廊下で、もうこれ全部、全国というか少なくとも私は清瀬しか、市内の小中高しか私行っていないので、清瀬以外は知らないんですが、少なくとも清瀬の小中高は全部そうなっています。それが今度きっと変わるんだと思うんですよ。
電子黒板は必ずしも黒板のところに置かなければいけないわけじゃないし、可動式ですからね。場合によったら、後ろに置いちゃおうとかね。場合によったら横に置いちゃおうとか、そうなってくると、教室レイアウトも変わっちゃうんだと思うんですよ。

三種の神器を使った教室イメージ
そういう意味では、教え方もそうだし、レイアウトもそうだし、どんどん変わっていく。本当に教員の裁量によって変わっていくということが期待される。こういったことも含めて、清瀬ブランドだと私は思っているので、ぜひそこら辺の教員の裁量も含めてぜひご検討いただきながら、確固たる清瀬ブランドの教育を成し遂げていただきたいと思っています。
Posted by takosuzuki
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